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箱崎は九州大学にとって「地元」なのか
秋学期の安立ゼミでは、学生の「地元」意識調査班と、九州大学のある箱崎の町を探求する班とに分かれて、ゼミを進めています。いままさに箱崎からの移転が真っ最中です。はたして箱崎は九州大学にとっての「地元」だったのだろうか。かつては「地元」だったのに、いつからか疎遠になったとしたら、いつからそうなったのだろうか、これからの箱崎のまちづくは、どうなっていくのだろうか。そんなことを問題意識にして、学生たちは箱崎の町をフィールドワークしています。
12月14日には、箱崎で学生時代を過ごされた柴田篤名誉教授をお招きして、かつての箱崎の町と学生の生活についてお話ししていただきました。空からみた写真だと、かつての箱崎が、農地であったこと、そして米軍板付基地がすぐそばにあって、九州大学の上が飛行機の進入路になっていたことなどが、よく分かります。そしてこの進入路から米軍のファントム戦闘機が九州大学のキャンパスに墜落して、学生運動が燃えさかったのです。


柴田先生は箱崎に住み、その変遷を眺めてこられました。また、大学もひとつの町なのだとおっしゃいました。学生たちも聞き入っていました。航空写真をみると、九州大学が航空機の空港への進入経路の真上にあることが、よく分かります。

昨日は、九州南部の大雨の直後でしたのでちょっと心配でしたが、学生11名とともにゼミのフィールドワークで熊本県水俣市社会福祉協議会を訪問し、地域福祉活動コーディネーターの田代久子さんから、熊本地震での社会福祉協議会間の支援活動についてお話しをうかがいました。午後には、水俣市の地域福祉・ふれあいサロン、地域リビングなどの活動に参加させていただき、90歳を超える方々のお話しをうかがいました。さらに水俣病資料館でも副館長さんから濃密なレクチャーをうけました。大学からバスの乗車時間だけでも往復7時間の長旅でしたが、充実した一日でした。


9月は、ハワイ大学社会学部の訪問研究者(visiting scholar)として、しばらくハワイ大学マノア校に滞在していました。いくつかの国際会議に参加したあと、イオラニ高校の「ワンマイル・プロジェクト」の授業に参加・見学・意見交換してきました。これはワイキキ近くの名門私立学校イオラニ高校で行われているじつにユニークな授業です。高校周辺の半径1マイル(約1.6キロ)以内にある施設などを訪問して、高校生が高齢者に直接に会って、話を聞いたり、ボランティア活動したり、高齢者や高齢社会のことをフィールドワークしながら考えるというプログラムです。最近は「ホスピス」も訪問して高校生が死について考えるというプログラムも始めています。この授業や方法は注目されていて、イオラニ高校の先生方は、昨年には、授業に関する賞を受賞されました。
この「ワンマイル・プロジェクト」には、ハワイ大学看護学部のセンター・オン・エイジング(所長クリスティ・ニシタさん)がアドバイザリーとしてサポートしており、今回はニシタさんとともに訪問いたしました。
このイオラニ高校が、抜群に面白いのです。オバマ大統領の出身校のプナホウ高校と並び称されるハワイの2大私立名門校です。ワイキキ近くのアラワイ運河沿いにあって、教室からはダイヤモンドヘッドやワイキキに林立するホテルが眺望できます。私は、アメリカの高校の授業に参加するのは、初めての経験でした。日本の高校と全く違います。ほとんどの科目が「選択制(エレクティブ)」なので少人数授業中心。「ワンマイル・プロジェクト」授業も今学期は6名くらいの生徒さんたちでした。思い思いの自由な服装、先生との質疑応答中心。この日の授業はアリソン・ブランケンシップ先生の主導のもと、モイリイリ本願寺にある「プロジェクトDANA」の担当者が、高校生の来週のフィールドワークの準備のため、プロジェクトの説明が行われていました。ちなみに、「ダナ」は「旦那」です。仏教用語で旦那とは「施し、与える」の意味、寺を支える檀家や旦那などの原義なんですね。
授業のあと、アリソン先生やケイン先生、ハワイ大学のニシタ先生からお話しを聞きました。このプロジェクトは注目されていて、昨年も、高齢社会に関する世代間交流の賞を受賞したこと、昨年は宮崎県の五ヶ瀬中等教育学校から「スーパーグローバル・ハイスクール」事業として数名がやってきて交流したこと、その後もインターネットを通じて交流したそうです(じつは私は五ヶ瀬中等教育学校の「スーパーグローバル・ハイスクール」事業のアドバイザーとして両校の交流のきっかけを作ったのですが、私がイオラニ高校に来るのは初めてでした)。先生方からは、このような国際的な経験交流を、もっと拡大・発展していきたいとのこと、などが語られました。
「ここはホノルルの都心に近いところにあって、周囲を見回すと、超高層のコンドミニアムがたくさんたっています。こうしたアパートやコンドミニアムに住んでいる高齢者はとても多いのですが、どんな人たちか分かりません。いわゆるNORC(Naturally Occured Retirement Community=「自然発生的に形成された老人ホーム・リタイアメントコミュニティ」)になっています。世代を超えた家族の同居がないアメリカでは、こうした高齢者は社会から不可視になります。若い世代が高齢者世代と直接にふれあって世代間交流をしていく意味はとても大きいと思います」とアリソン先生。授業を通して、生徒とコミュニティの人たちが直接にふれあう機会となり、その成果は、年に1度、食事会を催して、コミュニティの方々にお返しするのだそうです。
イオラニ高校の先生方は、とても優秀な先生が多いことでも有名です。大学院で修士号を取得している人たちも数多いそうです。たんなる授業を超えて高齢社会の世代間交流事業のモデルを開拓していきたいとニシタ先生ともども意気込んでおられます。ハワイ大学センター・オン・エイジングは、ニシタ先生などを中心に、WHOの認定する「Age Friendly City」へのホノルル市の登録にも深くコミットしてきました。ホノルル市の「Age Friendly City」政策やアクティブ・エイジング施策などは、福岡市などのモデルにもなるのではないでしょうか。
イオラニ高校も、もっと多くの日本の高校とも経験交流したいと意欲的でした。
自然条件・社会条件ともに、福岡市はホノルル市にとても似ています。福岡も「Age Friendly City」をめざそうとしているともききます。そういう中で、世代間交流のモデル事業としても「ワンマイル・プロジェクト」はお薦めです。たとえば、修猷館高校、西南学院高校、大濠高校、福岡高校など、周囲の高齢社会を考えながら、英語による高校生間の国際交流にもなる、イオラニ高校との「ワンマイル・プロジェクト」交流を考えてみたらいかがでしょうか。ご関心のある向きは、ご連絡を下さい。


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ちょうどホームカミングディ週間だったので、高校生も奇抜な服装で登校していました。

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9月23日、南阿蘇村訪問のあと、午後は熊本市内におりて、ハンセン病施設以来の歴史をうけつぐ社会福祉法人「リデルライトホーム」の小笠原理事長や施設長にお話しをうかがいました。この社会福祉法人も、5月から7月まで「福祉避難所」として27名の要介護の方々を受け入れられたそうです。しかもその受け入れ方法は、じつに見識に満ちたものであったようです。他の社会福祉法人が「介護保険」制度を利用しての受け入れだったのにたいし、ここはあくまでも「慈善活動」としての受け入れを貫いたそうです。東北大震災へも支援に行かれた施設長さんたちが、その経験を生かした迅速な活動をされたことにも感銘を受けました。


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9月23日は、熊本学園大学の黒木先生とともに、南阿蘇にある「南阿蘇ケア・サービス」を訪問してきました。震災直後から、どのように介護施設での対応をされてきたのか、そして「福祉避難所」をどのような困難のなか運営されてきたのかをうかがいました。ここは株式会社ということで福祉避難所の運営には、だいぶご苦労があったようです。問題や課題がたくさんうきぼりになりました。
南阿蘇には、行きはグリーン・ロード、帰りは大崩落した阿蘇大橋の周辺をめぐりミルクロードを経て熊本市内へ抜けました。阿蘇山は雄大ですが、いたるところ崩落の跡がみえます。かつて家族で何度も訪れた、地獄温泉や垂玉温泉への道は、現在、通行止めになっています。途中、歴史ある久木野神社も崩壊していました。現在、交通がたいへん不便になっていて、これらの道も冬になると閉鎖になるそうで、たいへん不安に思っておられました。


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このところ海外に出ていて忙しくしておりました。アップが遅れましたが、7月14日(まさに巴里祭、フランス大革命記念日)の夕方、九州大学社会学研究室恒例のバーベキューパーティが行われました。ちょうど梅雨の合間でバーベキュー日和でした。
このバーベキューには、柳川フィールドワークでお世話になった市役所の前担当の野田さん、江口さん、地域おこし協力隊の阿部さん、報告書のステキな装丁をしてくださった垣外さん、フィールドワークに毎回おつきあいいただきYouTubeなどにアップしていただいた秋本さんたちにも、はるばるご参加いただき、この二年間の柳川フィールドワークに参加した学生たちと歓談していただきました。


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介護保険改正に向けたNPOや社福法人の対応と役割についての研究会を開きました。全国を寅さんのように行脚しながら辻説法している介護系NPOの伝道師、市民福祉団体全国協議会専務理事の田中尚輝さんが、九州に来られているとのことでお招きしました。社福法人、NPO法人、様々な方々がご参加くださいました。福岡だけでなく、佐賀、大分、鹿児島からも熱心にご参加いただきました。3時間にわたって論議をいたしました。


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2016年2月11日に「柳川市定住促進若者会議」および若者の地元意識をさぐる九州大学安立ゼミ柳川フィールドワークの報告会が、柳川市の「あめんぼセンター」で行われ、学生たち18名が総出演しました。柳川では、ちょうど「さげもん祭り」が始まっていました。シンポジウムには市長はじめ多くの方々に来ていただき、様々なご意見や励ましの言葉をいただきました。学生たちも何度もリハーサルを積んでいったので、みんなとても上達していました。2年間にわたる柳川フィールドワークも、これで一段落。あとは報告書の作成です。
打ち上げは若者会議のメンバーでもある甲木さんや地域おこし協力隊の阿部さんたちによる手造りスペース「カタローベース32」で行われました。みんな和気藹々、楽しく懇親の時を持つことができました。


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先日、今週の2月11日に行われる柳川シンポジウムにおける安立ゼミ生の報告のリハーサルをしました。先月には柳川の商店街の中にあるカタローベース32でも報告会をしましたが、その時のコメントや感想を受けてスライドを改善しました。回を追うごとに学生の発表内容やスライドも良くなってきました。2月11日が楽しみです。

また先週の土曜日には、大寒波の雪などで休講したための補講を2コマ行って、今学期の授業がすべて終了しました。
昔は、はやく学期が終わればいい、授業はたいへんだ、はやく終了したいなどと考えたこともありましたが、今では、授業こそが楽しい、授業する機会がなくなると寂しいと思うようになりました。教室に行くと、待ってくれている学生たちがいる。しっかりと準備していって、しっかりと話すと、何か伝わるものがある。学生へ話しかける中で何か新たなものが見つかっていく手応えがある・・・授業の場こそ、大切な時間だと思うようになりました。


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「柳川に住みたい」と言える若者のまちづくり・シンポジウムが2月11日に、柳川市の「あめんぼセンター」にて開催されます。
九州大学安立ゼミ生たちが1年間の柳川フィールドワークの成果を報告し、「柳川市定住促進若者会議」のメンバーとともにパネル・ディスカッションを行って、若者目線での「地元」づくり、まちづくりを語り合う企画です。


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午後には、柳川の伝習館高校生たちにも参加してもらって九州大学生とのワークショップ「若者メセンで地元を語り合う」も開催しました。ちょうどセンター試験や模試など受験シーズンのうえ、インフルで参加できなかった生徒さんや学生もいましたが、生徒会の面々が、今回も積極的に参加してくれました。このトークセッションの成果は、2月11日の柳川でのシンポジウム(あめんぼセンター)に生かします。


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昨日は柳川商店街に出来た新しいパブリック・スペース「カタローベース32」にて九州大学安立ゼミ生による「柳川フィールドワーク報告会」を実施しました。全員が一人5分づつ、パワポでプレゼンして、コンペ形式で行いました。商工会理事長、市役所の方々、まちづくり関係者など10名以上の方々に審査員になっていただき、審査・採点、優勝から3位までが決まりました。街のレストランの食事券が賞品で、たいへん盛り上がりました。
おりしも記録的な大寒波の襲来でしたが、なんとか福岡に戻れました。帰り道の高速道路では雪が舞い始めていました。あと1時間、柳川をたつのが遅かったら、高速道路は通行止めになっていたかもしれません。ぎりぎりセーフでした。


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ちょっと先日のことですが、柳川市立図書館 「あめんぼセンター」において、2年間のフィールドワークの成果をふまえて、若者の「地元」意識についてお話ししました(1月8日)。道守柳川ネットワークの方々や、市役所の方々、伝習館高校の校長先生にも聞いていただきました。ありがとうございました。

今週の土曜日には、柳川商店街にある「カタローベース32」にて、学生たちの柳川フィールドワーク成果の報告回を行います。


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