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考えてみると高校生の頃から、自宅で勉強した記憶があまりない。高校、大学、大学院、留学中や在外研究でも、ほとんど居場所は図書館だった。ボストンにいた頃はバックベイに小さなアパートを借りていたので、毎日、ボストン公共図書館に通っていた。こういう公共図書館は、まず日本にはない。そもそも公共図書館と公立図書館とは違うのだ。
さて、昨年の本も、今年出す本も、ほとんど福岡市の図書館で執筆した。どうしてなのだろう、自分でも不思議だ。自宅や研究室のような個室では原稿が書きにくい。思うに、広い空間(とくに天井が高いことがのぞましい)、見知った人がいないこと、匿名の第三者がいること、などの条件が必要なのだろう。それらが執筆に必要な、緊張感と集中力と持続力、を与えてくれるからではないか。個室に一人でいると、ぐだっとなってしまう怠けものなのだ。


夜のボストン公共図書館─幻想的です