Currently viewing the tag: "映画"

映画「紅色娘子軍」(1961)は、海南島で中国国民党につながる反動地主の横暴に対して立ち上がった女性農民が紅色娘子軍を組織して、反動地主を打倒する姿を描いた映画、とある。文化大革命の最中にも上映が許された「共産主義模範作品」で、中国共産党のプロパガンダ映画である……それはそうなのだが、今観るとじつに面白い。単純で明快すぎて、正反対の意味でいろいろ考えさせられて興味深いのだ。純粋すぎる若者たちが、革命軍の担い手になっていくストーリーなのだが、革命の青春期と若者の青春期とが見事にシンクロしていて、当時の若者たちは普通の二倍の熱量の恋愛をしていたのだろうなと思ったりする。しかも制作者が意図しなかったにも関わらず、すでに後の「文化大革命」の負の予兆もしっかりと映し出されているのだ。