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福岡のシネラで「胡同の理髪師」(2006)という中国映画を観ました。当時90歳代という現役理髪師が淡々とした人生をしめしてくれる映画。全編、これ老人たちが、死ぬことについて、葬儀や人生の後始末について語りあう映画。でも、暗くなく、からりとしています。いくらか映画のために作ったような場面も出てきますが、90歳の主演の淡々とした態度(ほとんど演技を超えている)に救われます。なんだかいろいろ考えなければならないことなのに、考えてもそのとおりにならないもの──そういう人生のおしまいの機微が現れているように思います。ちらっと樹木希林と山崎努が演じた「モリのいる場所 」を思い出しましたが、全然違っていますね。胡同の古い路地裏が懐かしい。もうなくなってしまったのでしょうか。