浅川マキ、新宿ピットインでの大晦日公演を思い出す・・・
師走のこの時期になると、いろいろなことを思い出しますね・・・ここ10年くらい、毎年、年末は静岡に集中講義に出かけていました。ちょうど授業が終わって福岡に戻る頃に、浅川マキの恒例の「新宿ピットイン大晦日公演」が始まるのでした。帰り際に東京へこのライブを聴きにいくのもひとつの楽しみでした。だいたいは26日とか27日とかの大晦日まえのまだ序章といった時でしたけれど。最後に聴いたのは2007年の師走でした。浅川マキが亡くなったは2010年の1月ですから、2009年までは新宿で大晦日公演をやっていたはずです。2008年、2009年を聞き逃したのは、今となっては残念ですが、当時はまだそんな予兆も感じず、浅川マキは大マンネリになりつつ、まだまだやっていくはずだと安心していたのです・・・。別れは、突然、やってくるものですね。
映画「ハンナ・アーレント」を観てきました。
映画「ハンナ・アーレント」大評判ですね。いたるところで話をききます。そこで、この冬いちばんの寒波と言われる中、自転車で天神北の福岡のKBCシネマに行きました。すると早稲田大学の旧知の先生とばったり。なんと、東京では満席でとうとう観られなかったから、帰省したこの機会に、とのこと。福岡では・・・がらがらとは言わないが、三分の一程度の入り。ちょっとさびしい。みんなもっと、がんがん、応援しよう。
さて、映画は不思議なテイスト。深刻なテーマだが、なかなかスリリングにぐっと最後まで観させる。問題提起は満載だが、いっぱい投げ出しておいて、ついに、ひとつも解決を与えないという・・・これがジャーマン・ニュー・シネマというやつの特徴なのか。
吉祥寺、井の頭公園、噴水、大島弓子、ゾウの「はな子」さん
東京郊外の街・吉祥寺には井の頭公園があります。ここには池に立派な噴水があって、その背後にマンションがあって、そこに少女漫画家のカリスマ、大島弓子が住んでいる、というのを同級生から聞いていました。だから私にとっては、吉祥寺、井の頭公園、噴水、大島弓子、そしてゾウの「はな子」さん、という連想クイズのような図柄が出来てしまうのですね。そこで何十年ぶりかで行ってみました、井の頭自然文化園。いました。ゾウの「はな子」さん。65歳をこえて健在です。大島弓子のマンガでも、精神に異常をきたした「はな子」さんの深い姿が描かれていましたが、じっさい「はな子」さんの歴史を見ると波瀾万丈なんですね。2歳でタイから来日、もてはやされ、全国行脚、その後、進入したよっぱらいを踏み殺したり、飼育員を死なせたり・・・危険だとされて前足を縛られ、やせ細り、精神世界に閉じこもり・・・人間の都合で翻弄されたゾウが、必死で訴えかけてくるような姿が、そこにありますね。
(おりしも仕事納めの日、お役所運営の動物園も翌日から年末年始閉園。「はな子」さんの公開も15時まで、となっていました。「はな子」さん、良い年をお迎え下さい。)
36年ぶりの井の頭線・東松原
師走の東京で、友人と会うためにひさしぶりに井の頭線にのって吉祥寺に向かいました。井の頭線もこのところまったく乗ることがありませんでした。記憶の中では、駒場の次の次がこの駅だったような、ところがじっさいは違っていたりして、きつねにだまされたように茫然としながら東松原という駅で途中下車してみました。昔むかし駒場に通っていたころ下宿していたところです。そこを36年ぶりに訪ねてみました。駅からおりて二つ目の角を左に折れて・・・というところまでは明瞭に覚えていたのですが・・・レトロな昭和初期のような一軒家だったはずですが、いまでは3軒に分割されて、昔の面影はまったくありません。毎晩のように通っていた一膳飯屋(ブリの照り焼き定食がおいしかった)や銭湯も探したのですが、跡形もなくなって・・・どこにあったのかすら定かではありません。なだらかな坂道をおりていく途中にあったはずだが、はたして、そこであったのかどうかも分からなくなっています。うすうす予測してはいたのですが・・・時がたったのだな、という当たり前の事実に打ちのめされました。
グランシップ静岡にてSPACの演劇「忠臣蔵」を観ました
前半戦の東京二泊がおわり、静岡へ移動しました。これから中盤戦となります。静岡には三泊するのですが、今日は、グランシップ静岡(磯崎新設計)にて静岡県舞台芸術センター(SPAC)の演劇「忠臣蔵」を観ました。平田オリザの脚本を宮城聡が演出したもの。上演後の、演出家宮城聡さん、大澤真幸さんと漫画家しりあがり寿さんのトークも良かったですね。松の廊下の突然のことで赤穂藩おとりつぶし。藩士は、まるで今の日本のように、これからリアルに右肩下がりの将来が突きつけられ、まちがいなく失業、路頭に迷う危機。そういう時に、これからどういう生き方、あるいは、死に方を選ぶかを藩士たちが議論する、というシリアスな話を、ユーモラスに、じつに笑える話として作劇したこの「忠臣蔵」。討ち入りの場面がまったくなく、これから討ち入りをするかどうかを延々論議するという劇なのだが、これが、今の日本にそのまま当てはまる・・・。おもしろかったですね。
インフォメーション
安立清史(「超高齢社会研究所」代表、九州大学名誉教授)のホームページとブログです──新著『福祉の起原』(弦書房)が出版されました。これまで『超高齢社会の乗り越え方』、『21世紀の《想像の共同体》─ボランティアの原理 非営利の可能性』、『ボランティアと有償ボランティア』(弦書房)、『福祉NPOの社会学』(東京大学出版会)などの著書があります。「超高齢社会研究所」代表をつとめています。https://aging-society.jp/ 参照

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