ずいぶん前に書いた原稿なのですが、ようやく教科書となって出版されます。ミネルヴァ書房の「新・MINERVA社会福祉士養成テキスト18」の『社会学と社会システム』。その12章「社会変動と社会福祉」が私の担当した章です。


福岡で「ACAP 20周年」記念の「Active Aging Conference 2025」が開催されており、昨日、私も参加してきました。私は20年前からメンバーの一人として参加してきましたが、よく続いたものです。ますます国際化して多彩なメンバーが参加されています。ハワイ大学、韓国、上海、インドネシア、タイ、香港などの人たちと旧交を温めることができました。https://acap2025.com/japanese/


香川県丸亀市で講演しました。「ことばの呪文からどう脱出するか」という演題です。いま世界中がコトバの暴風雨にさらされています。SNSや「トランプ」というコトバの暴風雨です。でも考えてみると私たちの身近にもコトバの暴力はあふれているのではないでしょうか? たとえば「老老介護」とか「認知症」はどうでしょう。お年寄りを不安におとしいれる呪文ではないでしょうか。反対に「かわいい」というのは若い人たちにかけられた強力な呪文です。私たちはコトバなしには生きられないのですが、コトバに対抗するコトバをどうやったら持てるでしょうか。そういうお話をいたしました。


30数年前、私が最初につとめた大学は原宿のど真ん中にありました。今回、家族の結婚式で訪れた東郷神社は、まさにその大学のとなりにありました。すでにその大学は郊外に移転しているのですが、なつかしいので跡地がどうなったのか、歩いてみました。ところが、分からない。あまりに激変しているので面影がみつかりません。どこにあったか分からなくなりました。調べてわかったのは大学跡地が原宿警察署になったらしいということ。原宿警察って交番くらいかと思っていたら巨大なビルでした。となりにあった東郷女子学生会館は巨大なセコムのビルになっていました。茫然としました。あらためて30年という歳月の長さを思い知りました。



 

「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」でいちばん人気だったのではないでしょうか。日曜美術館では坂本美雨が亡き父を思い出して泣いていました。私も最前列で聴きましたが、うまく作ったものです。かつて映写した映像を反射させて、そこで坂本龍一が演奏しているように再現しています。たんなる映像以上の映像が、幻影となってそこにいます。



東京に用事があって数日おりました。帰福する前に時間があったので、東京都現代美術館のに行きました。驚きました。日にち指定のチケットをもっていたのに入場するまでに30分もの行列にならびます。入ってからもどの部屋へ入るのも大行列ばかりです。はいると中はまっくらなで、ぎゅうぎゅうづめになって、フロアに座り込んでみるようなものばかりで、まいりました。大人気なのですね。



 

昨年のマリンメッセ福岡での「CareTEX福岡’24 専門セミナー」で安立清史が講演した動画が公開されているようです。
ご紹介いたします。
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(CareTEX365オンライン: https://www.caretex365.jp/ )
配信スケジュール】
2024/12/2 ~ 2025/3/3(予定)
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頌 春

新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、これまでの仕事をふりかえりながら、3月に新著『福祉社会学の思考』(弦書房)を上梓いたしました。今年はその先の新境地をひらきたく、福岡の「宅老所よりあい」代表の村瀨孝生さんとの共著を準備中です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年 正月

 


安立清史

〒810-0052 福岡市中央区大濠2-4-16-204


安立清史のホームページとブログ

https://adach.lolipop.jp/wp/

「超高齢社会研究所」

https://aging-society.jp/

 

  • 共同通信の配信で、新著『福祉社会学の思考』(弦書房)の書評が全国の地方紙に掲載されました。

http://adach.lolipop.jp/wp/?p=12150

  • 久留米大学の入試問題で、拙著『ボランティアと有償ボランティア』(弦書房)が出題されました。

http://adach.lolipop.jp/wp/?p=12099

福岡市の中村学園大学の後期、非常勤講師として「社会福祉とボランティア」の講義をします。登録者が126名にもなっています。テキストは私の『ボランティアと有償ボランティア』(弦書房)です。15回あるので、映画「千と千尋の神隠し」や「君たちはどう老いるか」が、意外やボランティア活動を考えるメタファーになっているという話など、できるだけ楽しく考えてもらう授業にしたいと思います。


「第一宅老所よりあい」をたずねてきました
先日、福岡市中央区地行にある「第一宅老所よりあい」に代表の村瀬孝生さんをたずねてきました。この第一よりあい、1991年にひとりのお年寄りのために、伝照寺というお寺のお茶室を借りてはじまったことでも有名です。いまも古民家を改築しながらやっておられます。ハワイで高齢者施設を運営している人たちをご案内したこともありました。最近は、ドーム球場が近いので、周囲がだいぶたて変わってきましたね。でも、内部は、とても静かな時間が流れていました。


日本のNPO界をリードしてこられた山岡義典さんから、拙著『福祉社会学の思考』(弦書房、2024)のご感想をいただきました。うれしいかぎりです。山岡さんのご許可をえて、その一部をご紹介させいただきます。
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 安立清史さま
 4月にご恵贈いただきながら、とても内容の深い論著を読み解くには及ばず、やっと一段落して一気に注記も全て確認しながら読み返し、研究の深みを少しずつ理解できるようになりました。以下は全くの私的な感想です。
 本書は、よき時代に巡り合わせた1990年から30年間の研究人生の記録でもあり、これから向かうべき迷路の道標とも言える。
 「福祉社会学」の立場に根を置き、第1部では諸思想・諸制度への概念に関する問いかけを行い、第Ⅱ部では歴史的な流れの中での非営利セクターの動きを理解し、第Ⅲ部では学問としての課題の提起あるいは問いかけを行っています。何れも同感し、納得するところが多い。
 この30年間といえば、私にとってもフリーになって各地の様々な実践現場に触れ、新制度の必要性を実感し、その実現に身を投じ、辛うじてその実現を果たした時代であたる。そのような中で中間支援組織の立ち上げと運営で四苦八苦し、大学での教育や研究とも係り、様々な非営利組織の運営に関与してきた。いわば道なき道をキョロキョロと走り続けた時期であった。
 そのような立場から、臨場感をもって一言一言を読むことができた。しかし私の読書量は引用文献の1割にも及ばず、そこをどこまで理解できたかは疑問である。とにかく時代の歩みと、その時々の意味を確認しながら見守ってこられたことに対して、深く敬意を表したい。
 それはともあれ、これだけ内容の濃い著作を毎年1冊刊行してこられたエネルギーに敬意を表します。
            山岡義典


十年ぶりくらいで唐津に家族旅行しました。かつては留学生をつれて秋の唐津くんちによく行ったものでした。博多の山笠は賑わいすぎて遠くから見物するかんじですが、唐津くんちは、ほんとうにすぐ触れるような近くを巡航していきます。唐津にいくと鰻の竹屋に行ったものですが今回は予約が取れませんでした。夏のこの時期、予約はとりにくいそうです。骨せんべいだけ買って帰りました。今回の収穫は、旅館・洋々閣のギャラリーを見学できたことです。唐津焼の中里親子の作品です。宿泊でないと中へ入れないかと思っていましたが、そんなことはなくとてもきさくに迎え入れてくださいました。おまけにジャック・マイヨールさんのとっておきのエピソードまで聞かせていただきました。


 

梅雨明けの虹でしょうか
「第二宅老所よりあい」を訪問した日には驟雨がありました。そのせいでしょうか。夕方、大濠公園から見ると東の空に虹がかかっていました。そろそろ梅雨明けでしょうか。


 

福岡の「第二宅老所よりあい」
「宅老所よりあい」代表の村瀬孝生さんと共著をつくる企画が進んでいます。
暑い中、福岡市南区長住の「第二宅老所よりあい」に、編集者とともに村瀬孝生さんを訪ねました。
「第二宅老所よりあい」─近くの「NPO笑顔」には、何度も来たことかあったのですが、ここは初めてかもしれません。落ち着いた場所にあって古民家風なのですが、福岡西部沖地震のあと、全面建て替えをして新築なんだそうです。良い感じのところですね。


私の新著『福祉社会学の思考』(弦書房)の書評がでました。共同通信・田北明大記者による書評が、2024年5~6月に、東奥日報、山形新聞、福島民報、千葉日報、山梨日日新聞、伊勢新聞、中国新聞、愛媛新聞、沖縄タイムスなど、ずいぶん多くの新聞に共同通信の配信で掲載されたそうです。うれしいことです。励みになります。


マリンメッセ福岡で開催された介護機器等の見本市「CareTEX福岡‘24」というイベントで『超高齢社会の乗り越え方』という講演をしました。巨大な空間の中で多くの展示商談会が進められています。一日2千人からの来客があるそうです。介護の世界も大きなマーケットになったのですね。さて私の講演にも、平日にもかかわらず120人ほどの登録があったそうです。名簿をみると、介護のみならず、医療、看護、生協、行政、大手の電気メーカーや様々な方々がおられたようです。顔見知りの人はわずかでしたが、たった1時間の中で自己紹介、講演、質疑応答までするので、駆け足でした。でも「よかった」という感想をメールしてくださった方もいらっしゃいました。


ジャカランダの花

近くの庭で「ジャカランダ」の花を見つけました。この花、じつに懐かしいです。30年ほど前、はじめて家族をつれてアメリカに引っ越して、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で在外研究をはじめた頃、大学のキャンパスは、ジャカランダの青い花につつまれていました。それまで見たことのないようなまぶしい風景でした。カリフォルニアにきた、という思いが強くしました。