ピーター・バラカンのポッドキャスト(これがなかなか良い)にゲストとして来た料理評論家の山本益博が激賞していたので、DVDで映画『二郎は鮨の夢を見る』を見ました。じつに面白かったです。これはアメリカの監督デヴィッド・ゲルブが、85歳の寿司職人で「すきやばし次郎」の店主である小野二郎を追い、すしの技を極めようと探求し続けるその姿と父に追いつくべく奮闘する長男・禎一を捉えた、と紹介されています。一種の「ファンタジー」です。もはや絶滅しかけている「まっとうな仕事をする職人」が、徒弟奉公する若者たちと理想の小共同体を作っている話です。10歳で親から勘当同様に徒弟奉公に出された二郎少年が、職人としての腕を上げてついには80歳すぎてMichelinの世界最高齢の三つ星シェフで三つ星となるサクセス・ストーリー。それを外国人監督が密着取材して「リアル」に描くのですが、それがどうしようもなく「ファンタジー」に見えてきてしまう私たち・・・日本人が撮影したらNHKの「ザ・プロフェッショナル」みたいに達人の修行物語のような精神訓話になってしまうだろうに、そうならない微妙なところが、いやぁ、これ、見る価値があると思います。

どなたか、この「すきやばし次郎」行ったことのある方、いらっしゃいますか。
http://jiro-movie.com/


二郎は鮨の夢をみる

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