From the monthly archives: "10月 2022"

日曜美術館でも写真家・藤原新也の特集を放映していましたね。北九州市立美術館からはじまった大回顧展、うかうかしていると終わってしまいまいそうなので、北九州で開催中の「祈り・藤原新也」を観に行ってきました。会期末なので大混雑を予想していましたが、あにはからんや、がらがらです。ゆっくり見れたのはよかったのですが、どうしてなのでしょうね。コロナとウクライナで暗い時代、さらに暗いような写真展から足が遠のく? まさか。でも観に行く価値があると思います。


『「千と千尋の神隠し」から考えるこれからの世界』というお題で香川県丸亀市の文化芸術推進サポーター養成講座でお話しをします。そう思う人はあまりいませんが、この映画のラストシーンは、どうしたら「戦争の乗り越え」が可能か、という重要な問題提起をしていると考えられるのです。また「千と千尋の神隠し」は「風の谷のナウシカ」の世界観を乗り越えようとして創られたと思います。「風の谷のナウシカ」が現在のロシアとウクライナの戦争を思わせるとしたら、「千と千尋の神隠し」は1968年の「プラハの春」を思わせる。いわば戦車による侵略に言葉で対抗したプラハの市民を思わせる──そういうお話しにもふれるかもしれません。

社会調査協会の機関誌『社会と調査』(№29)の調査実習の事例報告の欄に「コロナ禍のもとでのボランティアやNPO法人の活動の実態と課題──オンラインによる社会調査実習の試み」を書かせてもらいました。これは2020年度、コロナ・パンデミックが始まった年の、九州大学での社会調査実習の記録です。わずか3年前ですが、このときを境に、大学の授業や社会調査実習のあり方が大きく変わりました。
https://jasr.or.jp/asr/new/