From the monthly archives: "11月 2018"

今日は三島由紀夫事件のあった命日です。48年前のあの事件は、いまだにそのインパクトと謎が残存しています。つい先日に出版された、大澤真幸『三島由紀夫 ふたつの謎』(集英社新書)は、この二つの謎(三島由紀夫は、なぜあのような事件を起こして死んでいったのか、なぜ最後の小説『豊饒の海』はまるで小説世界を自己否定するような大破綻の結末となって終わったのか)を解明すべく挑んだ、これまでにない三島由紀夫論であり、傑作だと思います。雑誌『すばる』に連載されたころに一度読んでいるのですが、新書となって再読し、あらためてこの徹底的な究明ぶりに感服しました。これまでにない画期的な三島由紀夫論だと思います。読後感として感じること。それは、このように徹底的に解明されてしまうと……あとは、もう、三島由紀夫を読み返したいという気持ちが起こらなくなってしまうということです。


伊都キャンパスに引っ越してから初めての文学部社会学科4年生の「卒論題目検討会」がありました。いよいよ各自の卒論題目も決定し、1月10日の卒論提出に向けて4年生はラストスパートですね。題目について皆さんいろいろと迷っているところもありました。教員もそれぞれに意見をだして、この時期の「卒論題目検討会」は、毎回、盛り上がります。
さて、今度の新キャンパス、敷地や建物は広大になったのですが、どうも教室の使い勝手がよろしくないです。すぐに気づくのは、黒板と教壇との間がとても狭いこと。なんだかとても圧迫感があって授業しにくい。今回、「卒論題目検討会」があった「コミュニティ・ラーニング・スペース」は、なんとガラス張り。開放的でいいんですが、ブラインドが整備されてないので夕方になると西陽が直射してきてまぶしくていられない。