From the monthly archives: "12月 2014"

私も企画委員をつとめる福岡ユネスコ協会では、1月24日(土曜日)に「アジア主義-その先の近代へ」と題したシンポジウムを開催します。メインスピーカーは中島岳志さん。昨年にも大澤真幸さんを中心として開催したシンポジウムの登壇者として福岡に来ていただきましたが、今回は中島岳志さんをキーノートスピーカーとしてパネラーも人選していただきました。このところ「中島岳志のフライデー・スピーカーズ」(北海道・三角山放送局)というのをまとめて聴いて、たいへん驚き関心しました。この番組、現在では終了していますが、ポッドキャスティングで聴くことができます。私はクルマの往復の中で聞き始めて、あまりの面白さに、とうとう全部聞いてしまいました。すごいですね。ハシズムと戦うその姿勢にとても共感を覚えます。来福が楽しみですね。


福岡ユネスコ協会 中島岳志シンポジウム

今年最後の授業は静岡県立大学にて。わずか出席者6名だったけれど、楽しい3日間でした。十年ちかく続いたこの年末の授業も、今年が最後となった。「最後の授業」の最後。なんだか感慨深いものがあるなぁ。


静岡県立大学

鈴木忠志の「トロイアの女」は40年ぶりの再演らしい。それを今年はなんと3回も観た。富山県の利賀村で2回、先日の吉祥寺で1回。1回見ただけでは何のことやら分からない。3回めも、鈴木忠志じきじきの解説で、あぁなるほど、と分かったところが多かった。


SCOT2

静岡から、昨晩、戻りました。
静岡は、年末のこの時期、いついっても、富士山がきれいだなぁ。
毎日、初夢のような景色を眺めておりました。


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昨日は、社会学研究室の卒業生・白坂はるなさん(福岡市役所勤務)が、同期の卒業生の結婚式があるというのでお祝いメッセージのビデオ撮影のため、研究室を訪問してくれました。おりしも今年度最後の卒論・修論指導をしていたところなので、みんなでいっしょに記念撮影しました。


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はやいもので年内の講義と演習は終了。そこで、18日、年内最後のゼミの終了後に、安立ゼミの忘年会を行いました。
和服の「学生社長」といういでたちで異彩を放つ中村允紀くんの天神のシェアハウスに集合しての賑やかな忘年会でした。
今年は、なかなか良い年でした。忘れたくないなぁ。


安立ゼミ忘年会


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昨日は本当に寒かったですね。福岡も雪の粉のようなものが舞いました。あれ、霙(みぞれ)なんでしょうか、雹(ひょう)なんでしょうか、霰(あられ)なんでしょうか。正式の言い方ではないですが、「風花」とか「はあて」とか、いったりしますね。「はあて」は群馬県の方言なんでしょうか。「藤岡市あたりから埼玉県方面が「風花」で、富岡市から信州方面が「はあて」と呼んでいる」と蘊蓄を傾けている群馬県人の方もいらっしゃいます。私は安中・磯部あたりで育ちましたからだんぜん「はあて」だという感じですね。写真は先日、妙義山での「はあて」です。


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昨年の夏の利賀村で観た鈴木忠志演出による劇団SCOTの「世界の果てからこんにちは」には決定的な名セリフがありました。それは、「ニッポンがお亡くなりに……」というものです。
シェイクスピアの「マクベス」のもじりですが、いよいよ現実味を帯びてきたように思います。


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年の瀬ですね。年内の授業も残すところあと数回。昨日は家族を考える社会学の締めくくりとして、小津安二郎の「東京物語」を30分に圧縮したものを観ることを通じて、日本の家族を考えるという授業をしました。そしてこの映画においては「夫と死別した原節子の視点」というのが、じつに絶妙に設定されていて「家族であって家族でない」けれども「家族以上の家族」を表象していることを話しました。


 東京物語3


 

いよいよ総選挙ですね。授業での学生の投票関心をみるかぎり、史上最低ラインをさらに割り込むことは確実でしょう。さて、投票のまえに、福岡ドームのあるホークス・タウンに子どもといっしょに映画「ホビット」を観に行きました。おやおや、やけに若い女の子が多い、映画を見終わってでてくるころには、人であふれて道路もすごいことになっている。交通整理をしている人に聞きました。「エグザイルのコンサートです。4万人くるそうです」とのこと。うわぁ。一方でがらがらの総選挙があり、一方で入りきれないほど若者を集めるエグザイルがあり、なかなかの好対照ですね。


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今週の安立ゼミでは、柳川でのフィールドワークをふり返って考えたことをふまえて柳川市へ提案する内容を作るためのワークショップをしました。柳川出身の中村允紀くんがワークショップの手法を説明しグループワークを指揮して大活躍。だんだんと良いアイデアが生まれてきました。もうすこしふんばって、もうすこし深めていきたいと思います。


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先日の授業。大学2~4年生、約80名が受講する講義で「選挙権を持っている人」には大半が手をあげた。では直近の「福岡市長選で投票した人」となると4,5名だった。「これまで投票したことのある人」も10名以下だった・・・というわけで、ちょっと絶望的である。どこまで落ちるか興味深いくらいだ。
さて、きょうの授業では「若者にとっての選挙と結婚」との間に、じつは深い共通性があるということを話した。若者の投票率と結婚率との間に、同じ傾向が見て取れる。そして両者には「しない、いかない、ではなく、できない」という構造がある、というお話しをした。さらに、締めくくりに、小津安二郎の「晩春」「秋日和」「秋刀魚の味」の結婚式シーンを見てもらって、結婚と選挙との、深い共通性を感じてもらった。学生の反応は、きわめて良かった。


晩春2


 

先日、九州大学の安立ゼミ学生数名が、NPO法人「はかた夢松原の会」の事務所に集合して、国体道路の花植活動をしました。これは、西日本短大と九州大学の学生たちが、まちづくりの一環として行ってきたものです。
真冬到来の福岡、おりしも、きょうは「福岡国際マラソン」の日でした。上空はヘリコプターの音で騒然となるなか、学生たちが、花植活動をしました。
「はかた夢松原の会」では温かい豚汁とおにぎりがふるまわれました。おいしかったですね。また、すぐ近くの「けやき通り」と警固交差点では、マラソンのデッドヒートが繰り広げられていました。


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先日、久しぶりに東京(と群馬)に出かけました。九州は冬の曇天で連日の雨模様でしたが、名古屋をすぎるあたりからからっと晴天になって、富士山が見事でした。なんだか、初夢のような景色ですね。
ところで、駿河湾にさしかかる直前に御前崎が見えてきます。見事に太平洋に突き出ています。そしてここ御前崎にあるのが浜岡原発なのです。
飛行機からもくっきりとそれが見えます。幸い、ここは運転を停止していますが、もし、ここで事故があったら、富士山一帯は、何百年にもわたって立ち入り禁止になるはずです。
富士山だけでなく、関東一帯も、いやニッポン全体が、立ち入り禁止になるんじゃないかと怖れます。


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九州大学の年内の授業も残すところあと3回。この3回は、日本の「家族」について考えることにしています。中でもクライマックスは小津安二郎の「東京物語」のエッセンス部分を見てもらって、日本の家族について考えてもらうことです。さて、きょうは「小津安二郎・没後50年 隠された視線 」(BSプレミアム)を編集して20分ほどにして小津安二郎の紹介を行いました。この番組、なかなかの力作で、小津安二郎の「隠された視線」を、赤いヤカンなど、いろいろな観点から探っているのですが、まずは小津安二郎が、日本の家族をどう描いたか。「東京物語」や「秋日和」の映像とともに、吉田喜重の「小津さんは、人間の残酷さを描いた。人間の優しさを描いたんじゃないんですよ」という発言を中心に、学生に見てもらいました。さて反応はどうだったか。毎回、学生に感想を書いてもらっているのですが「東京物語の本篇をぜひみたい」という意見が多く、なかなか好評だったようです。


NHK 小津安二郎


東京物語 (1)


 

五木寛之に『雨の日には車をみがいて』というのがあって、何をバカなことを言ってるんだろう、などと思っていたのですが、ふと自分をふり返ると、雨の前日に車を洗う、ということが、しばしばあった・・・というよりは、クルマでも洗ってみるか、と思うのは、決まって、雨の前日なんですね。これは、いかなる心理的、身体的メカニズムによるのか、すこし考察してみました。じつは、きょうも、雨降りの合間なのに、夕方、じつにひさしぶりに、クルマを洗ってしまいました。その結果、納得できた考察・・・その1、雨降りの前日は、気温が少しあがっている、凍えるような寒さではなく風もなく、ちょっと、もわぁっとした気温と湿度のことが多い。クルマを洗うのに絶好の気候に思えるのですね。その2、雨や雨降りの合間などは、外出する気にはならない、家にいて、夕方、ちょっと体を動かすか、というときに、洗車はけっこう良い運動になる(だんだんやっているうちに、足・腰・腕、とくに腰がいたくなるほどの重労働にもなる)。その3、ぎゃくに言えば、天気の良い日には、わざわざ洗車などする気にならならない。あ、私の場合、ガソリンスタンドとかでの洗車機などを使うことはほとんどありませんので、あまり一般的な考察でないかもしれませんね。みなさんは、どうされているのでしょう。


雨の日洗車2


 

不思議なもので12月の声をきくと、福岡は、とたんに空がどんよりして、みぞれになったり、強風が吹いたり、いきなり真冬モードに入ります。冬は晴れの日がきょくたんに少なくなるところが東京などと違いますね。海が北にあるので、玄界灘から寒い嵐のような風雨が押し寄せてくるのです。さて、見事だった櫂の樹も、一晩のうちに散り去っていきました。この散り際も、なかなか、みごとです。


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