From the monthly archives: "8月 2015"

2015年8月27日、国土交通省福岡合同庁舎にて、ボランティアで活動する道守団体の「道守ふくおか会議」の総会がありました。私は「道守ふくおか会議」の代表世話人をやっております。各地の道守活動の一年間の総括と今年度の計画、とりわけ11月13日に柳川で開催される、九州各県の道守活動団体が結集する「道づくし」の企画などが話し合われました。


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今年は(も)台風が多い。今回の台風15号は福岡を直撃。朝方、風雨が強まり、前回のゲリラ豪雨の時と同じくクルマを移動させ駐車場に防水堤を築いた。現在は、朝とは逆方向からの風雨になっている(吹き返しというのか)。
この写真をみると台風の目がはっきり写っている。福岡も午前中にこの眼の中に入ったのか……。


台風の目1台風15号直撃

台風15号直撃2

東京の市民協での講演には、わざわざ明石書店編集長の神野斉さんや、哲学堂出版代表の板垣悟さんにもご出席いただきました。この講演のような論旨の本を書くつもりで計画しているのですが……。神野さんは大学時代のゼミの先輩、板垣さんは、なんと群馬県立高崎高校時代の同級生です。ドイツ語関係の出版社をへて、現在、哲学堂出版という会社を立ち上げて活躍されています。


哲学堂出版 
https://www.youtube.com/watch?v=ECaSO9AiJjo


板垣くん

社会学者・大澤真幸さんが文化放送のラジオ番組に登場。ポッドキャストで聞きました。2020年の東京オリンピックは、日本の問題を隠蔽する効果を発揮してしまいそうだ。沈むタイタニックのようになっている日本に幻想的に見えた「幽霊船」がオリンピックである・・・という論旨でした。


大竹 大澤真幸

東京の認定NPO法人・市民協で講演をしました。ボランティアとNPOと介護保険の最前線で活躍されている方々をまえに50枚ほどのスライドを準備して、1995年からの20年間のボランティア・民間非営利組織(NPO)・介護保険の流れについて、なぜこうなったのか、こうなってしまったのかを解読し、これからどうなるか、どうすべきか、を論じました。さて、賛否様々な反響がありました。いただいた様々な意見や批判をもとに、さらにリライトして本にしていきたいと念じています。


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認定NPO法人・市民協(市民福祉団体全国協議会)の「第1回 市民協政策研究所 政策委員会」で「日本の社会保障の行方~市民・NPOの課題」と題した講演を行います。実際は「1995/2015──ボランティアとNPO──失われた20年の解読をめざして」という講演になります。


市民協

昨日の福岡中心部は、とつぜんのゲリラ豪雨でした。私たちの住むコンドミニアムは、地名(大濠)どおり、かつては福岡城の外濠だったところです。ゆえに豪雨になると浸水しやすいのです。あれよあれよというまに水があがってきて、駐車場あたり一面、このようになりました。おそろしいものです。


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佐藤健二先生の集中講義4日目は『論文の書きかた』(弘文堂)講義でした。この本、今学期の学部4年生の卒論指導と大学院の演習でもサブテキストで使わせていただいたのですが、なかなか難解、というか、一度読んだだけではすんなり理解できない。まず「書き方」を教えるノウハウ本ではぜんぜんない。「論」とは何か「文」とは何かからはじまって、論文に入るまでにふう、5章くらい読み進む必要がある……私も二度三度と読んで準備していっても、難解。そこで特別にリクエストして、集中講義の最終日は、この本の著者による解説と質疑応答にしていただきました。いきなり3時間ぶっつづけの解説。すでに集中講義でふらふらの学生の中にはダウンしてしまうものも……。でも、なるほど、そうだったのか、と得るものも大きかったですね。みなさん、ごくろうさまでした。集中講義のあとは、太宰府をご案内して、空港までお送りしました。


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真夏のいちばん暑い日々に、東京大学文学部・大学院社会学研究科の佐藤健二先生の集中講義が続いています。昨晩は、「筥崎こ村」にてご歓待いたしました。


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夏休みといったら虫採りですよね。でも、田舎のほうでも、だいぶ雑木林が減りました。
最近、虫採りの穴場といえるのは、霊園の周囲です。ここは、けっこう人里離れたところにあり、しかも里山のように周囲の雑木林が手入れされているので、駐車場の周りなどに昆虫の集まるスポットが出来やすいのです。さて、そこにオオムラサキが出ます。こんなに近くに見えるんですよ。もちろん採取はしません。撮影するだけ。


オオムラサキ

 

先日の九州大学オープンキャンパスには、安立ゼミとコラボしている柳川の伝習館高校から3名の生徒さんたちがやってきてくれて、社会学の学生たちといってょにオープンキャンパスを楽しんでくれたようです。


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今日から、九州大学文学部では、東京大学社会学科の佐藤健二教授の集中講義が始まります。
皆さん、暑い盛りだけれど、がんばって出席して下さいね。
佐藤健二さんは『ケータイ化する日本語』『社会調査史のリテラシー』、そして近著『論文の書きかた』などの話をして下さるのでは。


論文の書きかた

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『グランド・ブダペスト・ホテル』を、ようやくDVDで観ました。3月に見始めたのですけれど海外に出かけたりして途中までしか見ていなかった。それを今回、あらためて見直しました。
これは、文句なく、面白い。ストーリーは分かりやすいサスペンス仕立てのどんでん返しもの。役者も達者、最後までどんでん返しがつづく。でも、見所は、かならずしもストーリーではなくて、このグランド・ブダペスト・ホテルという舞台の設定こそが素晴らしいのだと思う。人里離れた山のうえにある豪華でミステリアスな、そして衰微し崩壊しはじめているグランドホテル。この「グランド・ホテル」こそが主人公です。これが第一次大戦によって決定的に衰微し、第二次大戦によってとどめを刺されたヨーロッパ文化のメタファーであることは間違いないでしょう。しかもその中枢にはユダヤ系の富豪や作家が関わっている……。「グランド・ホテル」を守ろうとする人たちには、みんなどこかユダヤ的な悲劇性が漂っていますね。映画の最後のクレジットに「シュテファン・ツヴァイクの作品にinspirationを受けて」と出て来ます。ツヴァイクこそ当時、ユダヤ的知性として有名で、「昨日の世界」でヨーロッパ文化が「昨日の世界」になって消え去りつつあることを書いていました。ツヴァイクは、ザルツブルクの丘の上に見事な屋敷をかまえ、そこで「人類の星の時間」が書かれ、ロマン・ロランらが訪ねてきていたといいます。このザルツブルクのカプチーナベルクの丘の上にあるパッシンガー城には、私も間近まで行ったことがあります。中には入れませんけれど。眼下には、モーツァルトが生まれた街が、川の向こうにはホーエン・ザルツブルク城の丘が見えるまさに絶景のところでしたね。ああここが「人類の星の時間」なのかと思ったことでした。


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フルブライト留学生だったダニエル・サリヴァンさんが「My favorite」と絶賛していた是枝裕和監督の『歩いても、歩いても』をDVDで観ました。冒頭から波乱含みの台詞が次々に出て来るので、どんな対立や対決が現れるのかと思いきや、最後の最後まで、淡々として何事もなかったかのように(しかし何事かがあったことを暗示して)終わる。これはなかなかの作品だと思いました。ポスターの「人生は、いつもちょっとだけ間に合わない」、いいですね。

夏休みに家族をつれて里帰りするときの気分、そのものです。
夏休みに、家族でしみじみ観るのに、お薦めです。

原田芳雄も、いいですね。調べてみると、はじめて原田芳雄という俳優を知った作品である鈴木清順の「ツィゴイネルワイゼン」は1980年だったのか。それにつづく「陽炎座」も1981年だったのか。それ以来、いっきに飛んで最後の作品の「大鹿村騒動記」(2011年)まで観ていなかったからなぁ。感慨深いものがあります。


歩いても

とつぜんすごい爆発音が連続した。周囲から赤ん坊のギャーッという泣き声が聞こえる。空襲だ。爆撃だ。戦争だ。・・・もちろんそんなことはなくて「大濠花火大会」だったんですが、今年は、社会全体がきな臭くなっているので、花火と空襲とが、意外にそっくりである、という観点をもって花火大会を見物しました。そう思ってみると、本当にそう見えてくるものです。花火も空爆も、この世界への攻撃に似ていませんか。


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伊都の新キャンパスでの建築と平行して、箱崎キャンパスでは建物の破壊と更地化が進んでいます。100年の歴史があっというまに更地になっていくのは、諸行無常の感をいだかせますね。
「国立大学」という存在も、いずれ時代に翻弄されて、虚しくなっていってしまうものなのか。そうなっていってほしくない。でもそうなりつつあるのかもしれない……。


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