From the monthly archives: "5月 2021"

ドイツZDFから取材依頼が来たという話には、たくさんの反響があってびっくりしました。取材はブラジルからだったのですが、ドイツ人記者もロックダウンで身動きとれなくなっているようです。南半球なので冬かと思いきや、ブラジル北部なので熱帯、昼間は暑いので涼しい夜にと、戸外のパティオのようなところからのインタビューです。途中、犬の吠える声が大きくなって取材中断したり、なかなか面白かったですね。さて、記事がWebに掲載されたらしいのですが、ドイツ語なので、さっぱり分かりません。ドイツ語の分かる方がいらっしゃれば、どんな記事になったのか、教えて下さい。


世の中には想像を越えた不思議なことが起こるもので、先日、突然、ドイツのZDF(NHKみたいな放送局)のフリーランス記者から取材をしたいという申し出を受けました。記者からのメールをみると、どうやら、日本がなぜこのようなコロナ禍で逼迫した状況の中、五輪を強行しようとしているのか、さっぱり分からないので、社会学者の意見を聞きたい、というようなことらしいです。日本人としても社会学者としても、さっぱり分からないのですが、必死にいくつかの説明(もちろん批判的な説明)を考えました。そして翌日に、ズームでインタビューを受けることになりました。ところがドイツからではなくて、記者はなんと日本にとって地球の裏側ブラジルにいるそうです。時差12時間。なんだかすごいグローバル化の時代なんですね。


ドイツZDFの本部の建物らしいです

今朝(2021-05-22)の西日本新聞の書評欄に、社会学者・大澤真幸さんによる、私の拙著『21世紀の《想像の共同体》─ボランティアの原理 非営利の可能性』(弦書房)への書評が掲載されました。
「非営利を救出、再活性化を」と題されたもので、さすがにうまくポイントをついてまとめられています。
「現代社会の問題を考えれば考えるほど、閉塞だけが見えてくる。しかし本書は出口はある、と私たちを元気づける。非営利という道標をたどっていけば、そこに着く、と。」──ちょっと面はゆいですが、はじめての書評で、私のほうも勇気づけられました。


年に一度発刊される『地域福祉研究』(日本生命済生会)に、私の前著(『超高齢社会の乗り越え方』)の書評が掲載されました。水上然さん(神戸学院大学)が、ていねいに紹介して下さっています。でも、出版から一年数ヶ月たってから紹介されても、誰も注目してくれないかもしれませんね(涙)


介護保険制度などを作ってきた「異能の元厚労省官僚」として有名な香取照幸さん。いろいろあって厚労省を退職したあとアゼルバイジャン大使としてしばらく日本から出て行かれましたが、昨年戻ってきて上智大学におつとめのようです。香取さんの前著(『教養としての社会保障』)は、熱血の厚生官僚そのもの、熱く日本および社会保障の将来を語る本でした。昨年の3月に出版した私の前著(『超高齢社会の乗り越え方』)では香取さんの本に刺激されて、なぜ日本の社会保障が困難になったのかを考えた論文を書きました。香取さんが熱く語れば語るほど浮かびあがってくる問題がある、それは……ということを書いてみたくて。はたしてうまくいったかどうか。ぜひご本人にも感想をうかがいたいと思って、出版元にも連絡したのですが、なしのつぶてでした。日本に戻ってこられているのなら、ぜひ前著をお送りしてご本人の感想をうかがいたいものだと思いました。

(YouTubeには、香取さんの最近の記者会見がアップされています。これがまたじつに面白い。)