From the monthly archives: "12月 2013"

年末になると今年を振り返ってしまいますね。今年は何が大きかったか。いろいろありますが、夏の終わりに、富山県・利賀村に鈴木忠志の劇団SCOTを見に行ったことは大きな事件でした。深い山中のそのまた奥の合掌造りの民家の群の中にある野外劇場で、どしゃぶりの雨に降られながら観た「世界の果てからこんにちは」は衝撃的な演劇体験でした。この劇では終盤に「ニッポンがお亡くなりになりました・・・」というマクベスをもじったせりふが「決め」になるのですが、「限界集落」そのもののような山奥で、現在の日本の状況を考えながらこの劇を見ると、誰もが、ほんとうに「ニッポンの訃報」を聞いたように思ったはずです。


野外劇・鈴木忠志

世界の果てから3

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世界の果てから

おおおっ。大晦日の朝日新聞の朝刊に、大きく社会学者・大澤真幸さんのインタビュー記事が掲載されています。彼とは、つい先日、静岡で会ったばかりでしたが・・・こんなに大きく取り上げられるというのは、すごいですね。

内容は、2013年11月の福岡ユネスコ協会でのシンポジウムで話していたことと重なり合うものですが、半沢直樹とあまちゃんに導かれて現在の日本の隘路とその先を問いかける内容です。この話をきいて、はじめて「あまちゃん」を見よう、見なければいけない、と思って、年末の午後はずっとTVの前に座り続けたのでした。


大澤真幸の正月

トロッケンベーレンアウスレーゼとアイスヴァイン
福岡は寒波が来ています。寒い年越しになりそうですね。
さて、元旦のおとそに使おうかと、しまっておいたドイツのアイスヴァインを取り出してみました。2年前、ドイツを旅した時にフランクフルトの空港で買ってきたのですが、ちょっと高級品なのでなかなか気軽に飲めなかったものですね。ひとつはトロッケンベーレンアウスレーゼ、小さいほうはリースリングのアイスヴァインです。さて、どんな味でしょうか。氷結ワインというくらいだから、かなり甘めなんでしょうか。


アイスヴァイン

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きょうは一日、家族とともにTVの前にくぎづけになって話題の「あまちゃん」にはまりました。これまでは部分的にしか見てなかったので、なるほど、全体としてこういう骨格のこういうドラマだったのか、とはじめて納得しました。一世を風靡した理由がよくよく納得できました。ううーん、やっぱり、いいな。


あまちゃん_サントラ_J

師走のこの時期になると、いろいろなことを思い出しますね・・・ここ10年くらい、毎年、年末は静岡に集中講義に出かけていました。ちょうど授業が終わって福岡に戻る頃に、浅川マキの恒例の「新宿ピットイン大晦日公演」が始まるのでした。帰り際に東京へこのライブを聴きにいくのもひとつの楽しみでした。だいたいは26日とか27日とかの大晦日まえのまだ序章といった時でしたけれど。最後に聴いたのは2007年の師走でした。浅川マキが亡くなったは2010年の1月ですから、2009年までは新宿で大晦日公演をやっていたはずです。2008年、2009年を聞き逃したのは、今となっては残念ですが、当時はまだそんな予兆も感じず、浅川マキは大マンネリになりつつ、まだまだやっていくはずだと安心していたのです・・・。別れは、突然、やってくるものですね。


最期の浅川マキ2007

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映画「ハンナ・アーレント」大評判ですね。いたるところで話をききます。そこで、この冬いちばんの寒波と言われる中、自転車で天神北の福岡のKBCシネマに行きました。すると早稲田大学の旧知の先生とばったり。なんと、東京では満席でとうとう観られなかったから、帰省したこの機会に、とのこと。福岡では・・・がらがらとは言わないが、三分の一程度の入り。ちょっとさびしい。みんなもっと、がんがん、応援しよう。
さて、映画は不思議なテイスト。深刻なテーマだが、なかなかスリリングにぐっと最後まで観させる。問題提起は満載だが、いっぱい投げ出しておいて、ついに、ひとつも解決を与えないという・・・これがジャーマン・ニュー・シネマというやつの特徴なのか。


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アイヒマン・ドキュメンタリー映画

ううむ。東京の岩波ホールでは行列ができて過去最高の入場者数となった(ほんとなのかな、それにしても哲学者の映画なのに・・・)という映画「ハンナ・アーレント」が、いつのまにか、福岡のKBCシネマに来ている。さて、今日か明日か、行ってみよう。
http://www.cetera.co.jp/h_arendt/
http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/


アーレント

『フランス文学と愛』(講談社)という素晴らしい新著を出した大学時代からの友人、今や日本でもっとも有名なフランス文学の翻訳者、野崎歓さんと、吉祥寺で会いました。談論風発、快活で楽しい話を次々に繰り出すその話術、フランス文学や映画への尽きせぬ愛、出版業界の裏話、30年以上まえのクラスメートの消息、その他、面白くて楽しくて、ランチをはさんで、あっというまに3時間がたってしまいました。


野崎歓と

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東京郊外の街・吉祥寺には井の頭公園があります。ここには池に立派な噴水があって、その背後にマンションがあって、そこに少女漫画家のカリスマ、大島弓子が住んでいる、というのを同級生から聞いていました。だから私にとっては、吉祥寺、井の頭公園、噴水、大島弓子、そしてゾウの「はな子」さん、という連想クイズのような図柄が出来てしまうのですね。そこで何十年ぶりかで行ってみました、井の頭自然文化園。いました。ゾウの「はな子」さん。65歳をこえて健在です。大島弓子のマンガでも、精神に異常をきたした「はな子」さんの深い姿が描かれていましたが、じっさい「はな子」さんの歴史を見ると波瀾万丈なんですね。2歳でタイから来日、もてはやされ、全国行脚、その後、進入したよっぱらいを踏み殺したり、飼育員を死なせたり・・・危険だとされて前足を縛られ、やせ細り、精神世界に閉じこもり・・・人間の都合で翻弄されたゾウが、必死で訴えかけてくるような姿が、そこにありますね。
(おりしも仕事納めの日、お役所運営の動物園も翌日から年末年始閉園。「はな子」さんの公開も15時まで、となっていました。「はな子」さん、良い年をお迎え下さい。)


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ゾウの花子さん

師走の東京で、友人と会うためにひさしぶりに井の頭線にのって吉祥寺に向かいました。井の頭線もこのところまったく乗ることがありませんでした。記憶の中では、駒場の次の次がこの駅だったような、ところがじっさいは違っていたりして、きつねにだまされたように茫然としながら東松原という駅で途中下車してみました。昔むかし駒場に通っていたころ下宿していたところです。そこを36年ぶりに訪ねてみました。駅からおりて二つ目の角を左に折れて・・・というところまでは明瞭に覚えていたのですが・・・レトロな昭和初期のような一軒家だったはずですが、いまでは3軒に分割されて、昔の面影はまったくありません。毎晩のように通っていた一膳飯屋(ブリの照り焼き定食がおいしかった)や銭湯も探したのですが、跡形もなくなって・・・どこにあったのかすら定かではありません。なだらかな坂道をおりていく途中にあったはずだが、はたして、そこであったのかどうかも分からなくなっています。うすうす予測してはいたのですが・・・時がたったのだな、という当たり前の事実に打ちのめされました。

昔の下宿あと

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