From the monthly archives: "9月 2014"

この夏休み最後の企画です。安立ゼミ合宿が近づいてきました。
今回は、NPO法人「はかた夢松原の会」と交流の深い大分県日田市大山町にうかがって、そこの温泉施設「ひびきの郷」での合宿となります。一村一品や村おこし・町づくり運動で名高い大山町では、いろいろなフィールドワークやヒアリング、町のキーパーソンとの交流会、そしてもちろん卒論の中間報告会などが予定されています。


大山 ひびきの郷

先日、久留米市の髙良大社で「高良山剣道大会」があり、小学生から高校生までの剣士達の奉納試合がありました。
息子が中学校の剣道部に入っていて、出場するので、朝6時起きで高良山に参りました。
小学校4年生以下の部に出場している子ども剣士たちが、めちゃくちゃ可愛かったですね。


髙良山

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なんだかトンデモナイ番組なんですが、ついつい、面白くて見てしまう。そういう番組、ありますよね。最近では、NHK・BSプレミアムの「田中ヨーキの日本百名山一筆書き走破の旅-グレートトラバース」がそれです。
いよいよ第4集、富士山とか八ヶ岳とか谷川岳とか、日本の高峰を、余韻もなにもなく、とにかく駆け上がり、駆け下りる。普通のタイムの二分の一、三分の一という超特急。普通は中距離走、長距離走のところを、短距離走にしてしまう。ようするに「弾丸登山」というやつですね。そうやって、南から北まで、弾丸で登山しまくるという痛快な番組なんですが、さすがに疲れたのか、富士山では脱臼するわ、群馬県水上では、谷川岳をまえにダウンして寝込むわという、人間的な姿もでてきました。また、各地の山頂でファンが待ち受けているらしいのですが、そういうファンの身勝手さや、人気に翻弄される自分に嫌気がさしてきたりして、なかなか、人間味も出てきて面白くなってきました。でも、見ながら心配になるのは、こういう弾丸登山を、そのままマネする輩が出てはこないかということ。人ごとながら心配になっちゃいますね。日常的に、プールなどでよく見てるから。最初の20メートルは元気よくバシャバシャおよいで、すぐにくたばってる人。こういう人、危ないんですよ。へたに体力に自信ある人ほど危険なのではないかな。



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現在、学生たちといっしょに、福岡県柳川市から委託研究をうけて「柳川市若者定住促進会議」のためのフィールドワーク調査を行っています。
そこで、昨晩、ジブリのDVD、高畑勲監督(宮崎駿プロデュース)の『柳川堀割物語』(1987)を見ました。
これは、なんという映画でしょうか。3時間近い長編で、映画であって映画でなく、記録映画なのか、ドキュメンタリーなのか、とにかく突出した映画です。
ちょっと似たかんじの映画といえば、もう30年以上もまえの、小川伸介監督の『ニッポン国古屋敷村』(1982)でしょうか。
自然と科学のドキュメンタリー&人間ドラマ、という仕立て方、そして長時間のゆっくりじっくりした長回し、似てますね。
さて、この映画で、私ははじめて、柳川の堀割が、なぜ、このような複雑な堀割であるのか、はじめて科学的・歴史的な観点から理解できました。堀割には、理由があったんですね。
また、時代の流れで、堀割が、一時期ひどくすたれて、ゴミ捨て場のようになって、あやうくコンクリートで埋め尽くされそうな危機があったこと、そこに忽然と現れた一人の水郷を愛する柳川市役所マンがいたこと、そして柳川市民が立ち上がって、V字回復してきたこと・・・これは、最近フィールドワークした事例でいうと、静岡県三島市の「源兵衛川」の事例、グランドワーク三島ととっても似ていますね。そして三島よりも柳川のほうが、ずっと早かったのだ。
これは、人口減少・衰退という現在の柳川を、もういちどV字回復させるうえでも、とても参考になるドキュメンタリー映画だと思います。


柳川堀割物語2


 

先日、帰宅途中に、きれいな鱗雲がみえたので、クルマの車内から撮影しました。
今年は、これまでにない夏だったと思います。
熱帯夜のような、寝苦しい夜が全然ありませんでした。
福岡にきてから、このような夏は、はじめてでした。
夏であって夏でない、梅雨のような夏のまま、夏はいってしまいました。


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分かりますか? 「ラウト」、「アパロ」・・・
ESLの番組を聴いていて、ときどき、ぎょっとするのが、日本人が、もうカタカナで慣れ親しんできた英語の発音が、米語だと全然違ったりすること。
上の例だと、Route と Appolo ですね。
ルート とか アポロ とか、それを米語では「ラウト」とか「アパロ」とか言われても、日本化しちゃっているので、なかなか受け入れ難い・・・
でも、目から鱗ですよね。ラウトとか。ダウトなら知ってるけど、ラウトと言われても全然分かんなかったし。


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前回、サリヴァン/スリバン先生の発音についてふれました。今回は、福岡アジア文化賞のセレモニーでのエズラ・ヴォーゲルさんの話で感じたこと。
ヴォーゲルさんはスピーチで「ハバダイ」と言いました。
え、なんのこと? 一瞬分からなかったが、それは「ハーバード大学」のことでした。
ふうん、日本語だとハーバード大学は、米語に近づくと、ハバダイ、なのか。みょうに納得しました。
また、西南学院大学の学長さん(米国出身)はヴォーゲル先生のことを「ヴォーグル」先生と紹介しました。
なるほどヴォーゲルでなく「ヴォーグル」のほうが米国での発音に近いのだな。ベーグルとかグーグルみたいだけど。
日本語だとできるだけ母音をいれるのだけど、米語だとアクセントを重視して、母音を省略するのかな。
もひとつ。今日、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)といいますが、明治時代には「ヘルン」と言われていたらしい。
さらに「オードリー・ヘップバーン」も綴りをみると「ヘボン」式ローマ字の「ヘボン」ですね。
発音は、奥深い。ううむ。


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エズラ・ヴォーゲル先生の講演会があった西南学院大学のコミュニティ・センターも良い会場でしたが、おとなりにある西南学院大学・博物館に立ち寄ったら、こちらも素晴らしかったですね。もとの西南学院大学の本館だそうです。ここは、なんと、あのヴォーリズの設計による重要文化財じゃないですか。レトロ・モダンで、雰囲気としては、五島列島に残るキリスト教会建築のようでした。
こんな近くに、こんな素晴らしい建築があるというのは、子どもの塾の送り迎えで、この前の道をしばしば通っていたので、知ってはいたのですが、中に入ってみたのは今日が初めてでした。


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福岡アジア文化賞を受賞されたエズラ・ヴォーゲル先生が、近くの西南学院大学のコミュニティ・センターで講演されました。
私の父と同じ1930年生まれの84歳だそうです。1時間も原稿もみずにずうっと(しかも日本語で)話し続けられました。
この歳でも毎日、日本語と中国語を勉強されているそうです。すごいなぁ。


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サリヴァン先生
サリヴァン先生というのは、日本人になじみのある名前ですね。
もちろん、ヘレン・ケラーの先生、アン・サリヴァン先生です
さて、この10月から、アメリカはボストンからフルブライト留学生としてサリヴァンさんが私のところにやってくることになり、先日、メールが届きました。
その自己紹介には「スリバン・ダニエルと申します」とありました。
ふうん、より英語発音に近いのは「スリバン」さんなのか。
でも、日本ではヘレン・ケラーが来日した、もう80年以上も前から、サリヴァン先生だからなぁ。
日本人の発音しやすい音と、じっさいの英語の音との顕著な違いが、ここにはありますね。
さて、スリバンさん、と言うべきか、サリヴァンさん、というべきか。
(ちなみにウィキペディアによると「サリバン(Sullivan)は、英語圏の姓、地名など。アイルランド語由来で「小さくて黒い目」の意味がある。」)


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福岡国際会議場での「東京大学主催 主要大学説明会」の大学別相談ブースの相談員でした。こういう説明会は、どうせ、すわっているだけで、そんなに相談もなく、ひまだろうから、ようし〆切りの迫った原稿を書いてやろうと意気込んでノートパソコンを持ち込んだのですが・・・甘かった。朝10時の開場を待ちかねたように続々と高校生や父兄がやってきて途切れもなし。結局、お昼を食べられたのが、午後3時・・・その後も4時半の閉会まで、ずううっーと、説明しつづけていました。大分県からは大分舞鶴高校、日田高校など、大型バスを何台も連ねてやってきた高校もあって、いやはや、たいへんな一日でした。


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「ぎっくり腰」後遺症の不安をかかえつつ、学生・院生3名とともに泊まりがけで宮崎県五ヶ瀬町の「五ヶ瀬中等教育学校」に行ってきました。
ここは、宮崎県と熊本県の県境の山奥にありながら文科省の「スーパーグローバル・ハイスクール」に指定された注目校です。全国初の公立の中高一貫校しかも6年間、全員全寮制の学校なのだそうです。すごいですね。ここの4年生(高一)に向けて講演と交流を行いました。
五ヶ瀬中等教育学校は「スーパーグローバル・ハイスクール」のテーマのひとつに「高齢社会」を取り上げていて、協力を依頼されたのです。
私は、まず足下の五ヶ瀬を、どうしたら若者にとっての「地元」にしていけるか、その第一歩としてハワイのイオラニ高校などが取り組んでいる「ワンマイル・プロジェクト」の五ヶ瀬版をやってみませんかと提案しました。半径1,5キロ四方に住まうお年寄りを若者が訪問して、上からメセンでなく、若者メセンで、高齢者の生活やニーズを把握するというプロジェクトです。その成果をもって、ハワイの高校生と、経験交流、研究交流を行う、さらにその成果を、「地元」の高齢者や役場、福祉や医療関係者を前に報告して、若者からの政策提言を行う・・・というようなちょっと夢物語的な、しかし絶対にこれから必要かつ実現可能なプランとして提案してみました。生徒の皆さん、いかがだったでしょうか。

教員の方々もみなさん熱意にあふれていて素晴らしいなぁと思いました。これからうまく協力・連携が進むと良いですね。


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五ヶ瀬中等教育学校

今年は、九州大学文学部創立90周年なのだそうです。同窓会主催の記念講演がありました。
ロバート・キャンベル氏(東京大学教授)「終わりから見える日本の物語をめぐって」。
キャンベルさんはハーバード大学を卒業後、九州大学に留学をして、その後、九州大学文学部で講師をしておられたんですね。


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夏の利賀村───SCOTサマーシーズン2014
今年もはるばる富山県の山奥、利賀村に行ってきました。
鈴木忠志さんの早稲田小劇場が利賀村に移って40年になるそうです。毎夏、この利賀村に全国、いや世界から満員の観客がやってくるのだから、すごいことです。
今年も、昨年以上に超満席でした。民宿に宿泊したのですが、大部屋に6名の雑魚寝状態。どこの民宿も満員なんですね。
さて、今年のハイライトは「トロイアの女」そして夜の野外劇場の出し物は「シラノ・ド・ベルジュラック」。
凄かったですね。素晴らしかったですね。演劇の醍醐味をこれほど深く感じさせてくれるところは他にありません。
利賀大山房での「トロイアの女」も迫力だったけれど、磯崎新設計のギリシアの野外劇場のような夜の野外劇場の爽快感、壮大感は喩えようもありません。
今年も野外劇場は雨に降られましたが超 満席ぎゅうぎゅう詰めの野外劇場は、みな最後まで息を呑んで見守っていました。
そして壮大な花火で終わり、舞台上で鏡開き。これも恒例ですね。そしてはるばる駆けつけた磯崎新さんや富山県知事らによる酒宴でした。
翌朝のシンポジウム(大澤真幸、水野和夫、白井聡)も充実した内容でしたね。大澤真幸さんの「シラノ・ド・ベルジュラック」解説には、おもわずおおっと唸りました。私は午後にもういちど「トロイアの女」を見て帰りましたが、余韻が残りましたね。



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