私の主催する研究会に、総研大&国立民族学博物館教授の出口正之さんに来ていただき、内閣府での「内閣府公益認定等委員会委員」時代からの様々な経緯や、日本の公益法人の歴史、基本的な設計や問題点などをレクチャーしていただいた。
出口正之さんと言えば、ジョンズ・ホプキンス大学でレスターM.サラモンに学び、企業メセナやフィランソロピー、政府税調にも関わり、公益法人改革の問題や課題、日本NPO学会の問題点などもずばり指摘、まさに公益法人や非営利法人のスペシャリストだ。
出口さんからは「公益」がどのように規定されてきたか、どのような問題や課題があるかを発表していただき、私からも「非営利」がどのような問題や課題があるか、現在執筆している論文の概要などを報告させていただき、出席者をふくめてディスカッションした。
思うに、グローバル資本主義だけでは行き詰まりつつある現在、経済や政治だけでなく、公益と非営利とは何かという観点からの研究が、ますます必要になって来ているのではないだろうか。