香港映画は二度死ぬ─東京大学仏文の野崎歓教授、6月に来福
私も理事をつとめている「福岡ユネスコ協会」が6月に文化講演会を企画しています。
東京大学仏文の野崎歓さんは、今をときめくフランス文学の紹介者・翻訳者でもあり、映像文化の研究者でもあります。
社会調査実習の報告会
社会調査実習報告会
九州大学社会学科では、2年生で社会調査の基礎を学び、3年生になると一年間にわたる「社会調査実習」を行うことによって「社会調査士」資格を取得することになっています。
昨年度の社会調査実習報告書が出来上がりました。
そこで昨年度の社会調査実習の経験と成果を、昨年、社会調査実習した新4年生から、今年社会調査実習に入る新3年生に伝える機会を持ちました。
報告書の執筆もたいへんだったでしょう。
でも、全部を読んで細かく朱を入れ、リライトの指示をするのも、とってもたいへんでした。
無事できあがって、よかった。
社会学演習 2013年4月25日
社会学演習
2013年04月25日
【ラジオ版学問ノススメ】
http://www.jfn.co.jp/susume/
*沢木耕太郎
http://podbay.fm/show/216964966/e/1303174800
*大江健三郎
http://podbay.fm/show/216964966/e/1346115480
English as a Second Language Podcast
http://www.eslpod.com/website/index_new.html
【幻想図書館】
ボストン
http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~adachi/Library/BPL/Night_Library.html
ニューヨーク
http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~adachi/Library/NYPL/NYPL.html
【社会学者・大澤真幸の書評】
http://book.asahi.com/ebook/master/1177/index.html
【社会学者・小熊英二】
http://oguma.sfc.keio.ac.jp/chosaku.html
【内田樹のブログ】
http://blog.tatsuru.com/
今年度の就職内定1号がでました
今年は5名の九州大学文学部社会学4年生の卒論指導をしています。
その中から今年度の就職内定1号がでました。
讀賣新聞の記者に内定したそうです。
石牟礼道子さん、最後の水俣病記念講演会
水俣病記念講演会
水俣病記念講演会に参加してきました。社会学の院生や学生も何人か参加していたようです。(・・・こう書き写してみると、あらためて、すごい意味深な表題ですね。ふつう「記念」というと、いいことを記念して・・・ということになるんだと思うんですけどね。おそらく忘れないように風化しないように「記念」して考え続けましょう、ということなのでしょうが・・・)。
680席と言われていたのに、満員のうえ立ち見もでる大盛況ぶりでした。すごいですね。みんな入場の時から殺気だっていましたよ。
池澤夏樹さん、柳田邦男さんなど有名人が話す4時間近くにおよぶ大講演会。その最後のとりをつとめられたのが石牟礼道子さんでした。パーキンソン病のため、今回が講演会などで人前にでる最後の機会だとのことでした。内容も、まるで、遺言のような、遺書のような・・・みんな、しーんと静まりかえって聞いておりました。
http://www.youtube.com/watch?v=VvcoFlXTYro
『社会学をいかに学ぶか』(舩橋晴俊著,弘文堂)
舩橋晴俊著『社会学をいかに学ぶか』(弘文堂)
この書は、たんなる社会学入門書ではない。社会学の学び方を切り口として、「学問的空振り」という、きわめて重要かつ本質的な問題提起を行っている。
私たちは、「人生の空振り」をしているのではないか、と問いかけているのだ。
この問いに、どきり、としない人はいるだろうか。
2年生の授業で、問いかけてみた。
ほぼ全員が、空振りしているかもしれない、と答えた。
私だって問いかけられたら、空振りの人生だった、と答えるかもしれない。
これは、重大事だ。たいへんだ。
大学で学ぶこと意味や異議が根本的に問われている。
*
「空振り」とは何か。
やる気があり、努力しているにもかかわらず、手応えがつかめない。学んだことの実感がなく、通り過ぎていくような気がする。何か大切なものを獲得しり、達成した感じがしない。何か虚しく空をつかんでいるような感じだ。やっていることの本当の意味や意義が感じられない・・・
そういうことだろう。
「努力しているにもかかかわらず」というのがポイントだ。
もともとやる気のない人、努力していない人は、バットを振っていないのだから、当たるはずもないし、したがって、空振り、もあり得ない。
ここでは、そういう人のことは、考えない。
問題は、やる気があって、努力しているにもかかわらず、だ。
典型例を出してみよう(特定の具体的な個人ではありません、念のため。集合的なケースを抽象化したものです)。
成績優秀、やる気も十分、授業には皆勤。それどころか、朝の1限から5限まで、毎日出席。
3年生からは、夜の公務員講座まででている。
学芸員資格、教員免許、社会調査士など、資格もたくさんとっている。
でも、卒論になったとたん、まるで書けない。
テーマがまるでない、のだ。自分が何を本当にやりたいのか、分からない。
卒論に取り組もうにも、取り組みたいテーマが見つからない、と暗い顔をしている。
書けない、どうしよう、混乱する。11月になって昼間が短くなると、夕方、不安になるのだろう、書けません、と相談にやってきて、やがて涙目になる・・・
こういう「優等生」は、珍しいことではない。
典型的な「空振り」なのだ。
4年間、まじめに熱心に「学んだ」。
しかしそれは受動的に教えられることを吸収しただけ。
喩えていえば、教室という画面で放映されているTV番組のようなものを、ただひたすら、まじめに見てきた、ということ。
教科書も読んできた。黒板の板書もノートした。でも、それは、自分で見つけて読みたいと思って読んだわけではなく、受動的に薦められたり、教科書だったから、読んだだけ。読んで、それで、おしまい。
就活も、勉強すれば確実に点がとれて合格しそうな公務員試験を、受験勉強と同じくひたすら地道に忍耐強くこなしただけ。
公務員になって、何か、やりたいことや、実現したい夢があるわけではない。
(公務員受験が悪いわけではありません。公務員試験にまっしぐらな人に、ありがちなので、ひとつの事例として取り上げているだけ。公務員を一般企業に置き換えても当てはまることは、すぐに分かるでしょう)
そういう「優等生」が、卒業を目前にして陥る激しい「空振り」感。
昔だったら、ここで一念発起、留年して世界放浪、自分探しの旅、となるのだろうが・・・(作家の沢木耕太郎や、写真家の藤原新也、などがその典型。沢木耕太郎の『深夜特急』、藤原新也の『全東洋街道』などは、いまでも胸を熱くする青春の書として、お薦めだ。)。
でも今では、そんな泥臭いことはやらない。
自分の空振り感は、封印して、まぁ、こんなものかな、と見切って、さっさと就職していく。
卒業時に「社会学って、何でも出来るというので進学しましたが、結局、どんなものかよく分かりませんでした」とか言って卒業していく。
うーん、こまったなぁ。
*
こういう学生を、私たち教員も、毎年、数限りなく見てきた。
社会学研究室が楽しいのは、それはそれでけっこうなんだけど、社会学そのものの魅力が分からないまま卒業していくのなら、われわれはいったい何をしておるのか、ということになってしまう。
学生がバッターボックスで「空振り」しているのを見ている私たち教員は、さしづめ無力な「コーチ」とか無能な「監督」にあたる。
期待して打席に送り出したバッターたちが、ぜんぜんヒットを打てず、三振の山を築いていく・・・今年も完封負けか、などというのは、じつに、残念な気持ちなのだ。
「監督失格」として、更迭されそうな気がする。
*
このままではいかん。
と、今年は、船橋晴俊さんの『社会学をいかに学ぶか』を教科書にして、2年生からいっしょに空振りをしない方向を模索しようと考えた。「社会学」とあるが、社会学の話だけではない。私たちすべてに共通している課題なのだと思う。
社会調査実習を受講している3年生は、こちら。
ボストン・マラソン爆弾テロ事件
ボストン・マラソン爆弾テロ事件
昨日、村上春樹のボストンを歩く、というページを紹介して、さて、次はボストン・マラソンか、と思っていたやさき、ボストン・マラソンをねらった爆弾テロ事件が勃発しました。ショックですね。
今回のボストン・マラソン爆弾事件の現場は、ボストン・マラソンのフィニッシュ地点のようです。それはまさにボストン・パブリック・ライブラリ(ボストン公共図書館)の真ん前なんです。この図書館については、旧ホームページに写真入りの「幻想図書館」として紹介していますが、じつに素晴らしいところなのです・・・。
http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~adachi/Library/BPL/Night_Library.html
村上春樹のボストンを歩く
村上春樹のボストンを歩く
「東京紅團」という作家や文学作品の現場を訪問・紹介するというかなりマニアックなサイトがあって、ひそかに愛読しているんですが、今週「村上春樹のボストンを歩く」というのが出ました。村上春樹ファンは多いことと思います。私も8年くらい前、ボストンに住んでいたとき、村上春樹が通いつめたという中古レコード店にも行ったことがあります。
また、ハーバード大学だ開催された日本文学のシンポジウムに参加したあとで、村上春樹さん本人に、お会いしたこともあるんです。
http://www.tokyo-kurenaidan.com/haruki_boston_1.htm
「水俣・福岡展」が開催されます。石牟礼道子さん、柳田邦男さん、池澤夏樹さんも来られます。
私の所属する九州大学大学院人間環境学研究院も協賛して「水俣・福岡展」が開催されます。なんと4月21日の「水俣病記念講演会」(JR九州ホール)には、現在、ご病気療養中の石牟礼道子さんも登場されるようです。さらにノンフィクション作家の柳田邦男さん、作家の池澤夏樹さんなど、そうそうたる面々。これは何をおいても駆けつけなければ。
http://minamata-fukuoka.blogspot.jp/
きょうは九州大学の入学式
きょうは九州大学の入学式です。
大学全体の入学式は、巨大すぎるので、出席したことがなかったのですが、こんなこともやっているんですね。
http://www.youtube.com/watch?v=48_C7gGsQvo
卒論が始まります
卒論が始まります
今年も5名の4年生の卒論指導を受け持つことになりました。
でも、ここ数年、就活状況が厳しいようで、なかなか卒論のほうに心も身体も向かわない(向けることができない)ようです。卒論に着手できるのはよくて6月、ひどい場合には9月中旬、いや11月まで就活がつづく(そのうえ決まらない)ようなこともおこっています。なんだか就活で大学の4年間がめちゃめちゃにされているような・・・。
http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/socio/news/2013410.html
博多湾の別天地、能古島
博多湾の別天地、能古島
博多湾に浮かぶ別天地の能古島にいってきました。今年は、能古島でもとても桜がはやく、もう、ほとんど桜吹雪のなごりでした。
福岡城・天守台からの桜の花見風景
福岡城からの花見風景
先の日曜日の福岡城の花見の風景。今年の春の桜は咲くのも早かったが、散るのも早い。わずか一週間ほどの間に、あっというまにあとかたもなく散ってしまった・・・
インフォメーション
安立清史(「超高齢社会研究所」代表、九州大学名誉教授)のホームページとブログです──新著『福祉の起原』(弦書房)が出版されました。これまで『超高齢社会の乗り越え方』、『21世紀の《想像の共同体》─ボランティアの原理 非営利の可能性』、『ボランティアと有償ボランティア』(弦書房)、『福祉NPOの社会学』(東京大学出版会)などの著書があります。「超高齢社会研究所」代表をつとめています。https://aging-society.jp/ 参照
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