あれから10年、はやいものです。関西の研究チームの皆さんを案内して「よりあいの森」を訪問してからはや10年。「宅老所よりあい」とは何だろう、介護って何だろう、村瀨さんの話はなぜ面白いのだろう、なぜ深いのだろう……。そんな「宅老所よりあい」の謎と、村瀨孝生さんの謎という、ふたつの謎解きに取り組んできて、ようやくその一端が解けてきた、という手応えのようなものを感じたのがつい最近のことです。村瀨さんと2年半かけて対話してきて、ようやく出来上がった共著『介護のドラマツルギー/老いとぼけの世界』(弦書房)。でも出来上がって読み返すたびに、次から次へと新たな謎を発見しているところです。この発見が、私にとってはじつにスリリングで面白いのです。今週末のシンポジウムでは、そのことを村瀨さんと話し合いたいと思います。


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