話題の映画『桐島、部活やめるってよ』を見た。
高校生のリアルな実態・・・とかなんとかいうのは、まったく的外れの批評だと思う。
これは「日本」のリアルを、「アメリカ(桐島)」との対比で描いたとしか思えない・・・
ふつうは、なかなか、そうは思えなくて、二重化されてテンポのゆるい、なんだかなぁ、の作品に見えてしまう。じっさい、私も途中まででやめようかと思った。
もしも社会学者大澤真幸さんが「不在の桐島は、日本にとっての「アメリカ」の隠喩である」と鋭く指摘していなかったら、とても最後まで見終えることが出来なかったかもしれない。
・・・でも、ほんとうにそうだ。これが「日本」の「現実」だ。
「桐島」って、ほんとうに「アメリカ」なんだ。出来るやつで、良いやつで、でも、とつぜん不在になって、私たちを苦しめる。
私たちは、あーだこーだいいながら、結局、「アメリカ」の影のもとにいる。
「アメリカ」が出てこないと、試合に勝てないし、いや、試合に出ることすら出来ない。
「アメリカ」が私たちのことをどう見ているのか、どう思っているのか、なんで連絡をくれないのか、もうフラストレーションたまるよなぁ・・・
ほんとうにそうだ。
「桐島」ってアメリカなんだ。私たちは「桐島」の不在に耐えられない・・・


桐島

桐島

桐島2

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