ドイツの発音は難しい。日本では、第一次世界大戦と第二次世界大戦間のドイツの共和制を「ワイマール共和国」と言っていると思います。その憲法が制定された古都ワイマールに来ています。ゲーテが宰相をしていたところ、バッハが宮廷につとめて大公とけんか別れしたところ(モーツァルトみたいだ)。でもWeimarとつづってドイツではヴァイマーと発音している。けっしてワイマールとは言わない。ううむ。なぜ日本ではワイマールという発音が定着してしまったのだろうか。つづりだけみて、じっさいの発音をしらない歴史家が、こういう発音を教科書に書き込んでしまって、それがわれわれにすり込みのように入ってしまったのだろうか。いずれにせよ、日本人には、ワイマールのほうが、はるかに受け入れやすい発音であることはたしかだ。でも、現地の発音とは、ぜんぜん違う。そういうことって、いろいろ、ありますね。ゲーテも、そのまま発音すると、ちょっとちがうし。社会学の巨人、ウェーバーだって、現地ではヴィーバーに近いし。

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