From the monthly archives: "11月 2013"

きょうは天神の中心・大名は紺屋町の歴史あるジョーキュウ醤油さんにうかがって、会長さんじきじきに、ふつうは入れない味噌蔵をご案内いただいたり、昔、宮本武蔵が福岡藩に仕官しようと来福した時に滞在したあたりをご案内いただいたり、さらには「紺屋2023」という新しいアート空間創造プロジェクトなどをご紹介いただいたり、盛りだくさんなフィールドワークでした。とっても興味深いお話しをたくさんうかがいました。


ジョーキュウ醤油・会長さんとともに

ジョーキュウ醤油・会長さんとともに

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中州のジャズクラブ
シンポジウム参加者の皆さんがお帰りになりました。この一週間は、怒濤のように忙しかったですね。でも成功裏に終えることができて良かったです。
シンポジウムの終了後、レセプションがあり、その後、中島岳志さんやブックレットの装丁家の毛利さんら、何人かの人たちと中州のジャズクラブ「Jazz inn New Combo」に行きました。へぇ、こういうライブハウスがあるんですね。初めていきました。


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11 月16日、福岡ユネスコ協会主催のシンポジウム「未来に可能性はあるか-311以降の社会構想」が無事終了しました。
北海道からは中島岳志さん、東京から木村草太さん、大阪からは小野善康さんと、各地から多彩なシンポジストに来ていただきました。基調講演と午後のディスカッションでは議長として統括してもらった大澤真幸さんが超多忙で、直前までどんなストーリー展開になるのか読めなかったので、ちょっと心配になることもありましたが、結果は大成功。非常に活発で内容の深いシンポジウムになったと思います。大澤真幸さんも「こんなうまくいったシンポジウムもないのではないか」というほどでした。聴衆も予想以上に多く、学生や留学生たちもたくさん参加してくれました。福岡ユネスコ協会のスタッフが「学生さんが最後までしっかり出席していただけでなく、しっかりノートを取りながら真剣に聞いているので驚きました」と言っていました。おまけに会場でブックレットを購入する学生も少なくなかったそうです。これは、ふつうありえないことです。この一事だけでも、今回のシンポジウムがとても成功したことを証していると思います。


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今夜、さきほどまで、明日の福岡ユネスコ協会のシンポジウムの打ち合わせをしていました。
東日本大震災当時、官邸につめていた、明日のシンポジストの小野善康さんの話が、リアルすぎて、すごかったです。
日本が原発事故で沈没しなかったのは、ほんの偶然にすぎない。たまたまの幸運が重なったから。もういちど失敗したら、日本は全滅だし、世界中の笑いものになる、という話がほんとうに怖かった。当時、官邸にいた小野善康さんが、官邸から逃げ出したかった、というのだから、これはリアルでした。
主催者としては、明日のシンポジウムの実現には、けっこう苦労したのですが、きょうの打ち合わせでいろいろな話を聞いただけで、苦労のかいがあったような気がしてきました。


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今朝まで、まったく知らなかったんですが、ポール・マッカートニーが福岡に来ていて、今夜は、福岡ドームでコンサートらしいですね。すでに道が混んでいるとの話があります。わが家は、ヤフードームの最寄り駅(唐人町)の近くなので、いやですね、ものすごく混雑しそうですね。はやめにクルマをおきに帰ろうかと思います。その後、福岡空港に、明日のシンポジウムの参加者の皆さんをお迎えにいかなくてはならないのですが、クルマでの送迎はやめたほうが良いようですね。


ポール

さて、明日の福岡ユネスコ協会のシンポジウムに向けて、今夜から関係者が来福され、打ち合わせが始まります。学生は、といえば・・・。
授業の一環として参加する学生を除いては、チラシを配ろうが、機会あるごとに呼びかけようが、しーんと静まりかえって、うるさいなぁ、そんなに呼びかけないでくれよ、という迷惑そうな顔ばかり(ちょっと言い過ぎか)。いまの学生には、教室の中での、限定的な、関係しか、教員とは持ちたくない、という意思が感じられるのですね(ほかの先生方はどうお思いでしょうか)。


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学生の卒論の内容題目だけで判断するのは拙速かもしれませんね。でも、表題や題目には、意欲や意気込みが出るはずです。現段階では、見通しや意気込みを示すような題目が、ほとんど見当たりませんでした。安全に、無難に、失敗しないように・・・という「安全路線」が多かったように思います。日本全体の自信喪失、萎縮度合いが、そのまま学生の卒論題目にも現れているようで、ちょっと残念を通りすぎて、かわいそうになりました。


色づきはじめた櫂の樹

色づきはじめた櫂の樹

卒論題目検討会がありました。
昨日は、卒論題目をきめるミーティングでした。4年生全員が、卒論の題目を報告したのですが、なんだかとても平凡な題目が多くて、ちょっと残念な気持ちになりました。題目だけではありません、時間をかけてアンケート調査してるはずなのに、この時期になっても、これから分析します、これから考えます、などと何も内容も方向性も出ていない人が多いのも残念なことでした。
そもそも「問い」がない人が多いのは、もっと残念になりました。分からないから調べてみる、調べたあとで、出てきた結果をみてから考える、というのでは「問い」がないのと同じです。ううーん、と唸ってしまいました。
今の4年生は、長期不況、未曾有の大災害などにもろにぶちあたった世代です。就活でも苦労して、卒論どころではなかったのだろうか。そうなると、もっとも本末転倒、問題ですよね。


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卒論題目検討会
きょうは4年生全員が集まっての「卒論題目検討会」の日です。卒論は、これまで、学校システムの中で、ずっと受け身で教えられるだけの存在だったものが、自分からテーマを立て、自分で調べ、リサーチし、その材料で自ら考え、そして書く、という能動的な存在に変身していくべき貴重な一年間です。
近年、卒論を課さない大学や学科もふえているようですが(じっさい教員の側の負担も並大抵ではない)、卒論があるからこそ、大学は大学として高校までとはまったく違った存在になっているのだと思います。やはりこれこそ、生徒から学生へ、そして独立して自ら学び、考え、書ける人間へと大成長する貴重な経験だと言えます。
卒論に取り組むということは、学ぶだけの受け身の存在から、何かを生み出していく能動的な存在へと自分を変えていく修行でもあるわけです。「修行」ですから、まずは気持ちの切り替えが必要ですし、これまでの自分とサヨナラするくらいの「覚悟」も必要なのです。しかもこれがマラソンのように長期にわたる、なかなかの苦行・荒行であることを、学生はなかなか理解できません。
ようやく理解しはじめた頃には、すでに締め切り日がひたひたと近づいてきています。秋から冬にかけて非常に苦しい時がやってきます。マラソンと同じようにゴール前がいちばん苦しい時期になります。がんばってもがんばっても書けない、しだいに自分に自信を失って、追いつめられて泣きそうになる学生も出てくる頃なのです。


きゅうに日が落ちるのがはやくなった。冬の寒さが近づいている。

きゅうに日が落ちるのがはやくなった。冬の寒さが近づいている。

今年の大きなサプライズ・収穫のひとつは、夏の富山県利賀村でのSCOTの演劇を見ることが出来たことだった。
もっと観たいと思っていたところ師走の東京・吉祥寺で3つの公演があるようだ。磯崎新と鈴木忠志の対談もある。
昨日から電話予約が始まったので、さっそく電話したが、なかなか通じない。ようやく予約できたけれど、師走の東京まで見に行くのが大変だ。
http://www.scot-suzukicompany.com/kichijoji/


スコット吉祥寺 公演

今朝の朝日新聞朝刊、福岡版に、11月16日の福岡ユネスコ協会主催のシンポジウムのことが、写真入りで紹介されていました。「311後の未来像考えよう、福岡で16日、識者ら討論」とあります。「識者」とは古めかしい。でも、これで、すこしは「Happy Few」が増えると良いのですが・・・


福岡ユネスコ 朝日新聞記事

イベントや講演会を企画・実施した経験のある方々は、みなさん、ご苦労されたことがあると思います。
「せっかく苦労して、こんなに良い企画をして、こんなに良い講演会やイベントの実現にこぎつけたのに、さっぱり人が来てくれない」という経験。とりわけ、若い学生たちに、さっぱりこちらの気持ちが通じないという虚しさ。この徒労感に打ちのめされたことがある方は多いのではないかと思います。
今年の6月に福岡で開いた「香港映画は二度死ぬ」という講演会でもそうでした。アジア映画の面白さ、映画を通じてこの現実を越えていくわくわくするような話。これこそ若い世代、学生たちにぜひ聞いてほしい、という思いも虚しく、学生の姿は、たった一人もありませんでした・・・
この講演会に講師として来てもらった長年の友人にぼやきました。「授業の一環として、学生を連れてくれば良かったかなぁ」と。
この友人は、「学生を無理矢理動員なんかしないほうが良いんだよ。分かる人には分かる。私たちは Happy Few に向けて話すのだから」と慰めてくれました。
このコトバはずしんと心に残りました。でも、そう諦めて良いものか。
今週末のイベントに向けて、また学生はさっぱり集まりそうもないのですが、まだ、心がざわざわと揺れています。


金曜、土曜と東京に出かけました。日曜には天気が崩れたのですが、行きの金曜は、冠雪した富士山が美しく見えました。ところで、富士山が見え始める頃、静岡県御前崎市にある中部電力唯一の原子力発電所である浜岡原子力発電所も見えるのです。こんなに海に突き出した突端に、原発がある、というのは今からすると、非常に怖い。世界遺産富士山と浜岡原子力発電所。太宰ではないが「とてもよく似合う」などとはとても言えない。(写真、手前の突端が御前崎)


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平野さんのクルマで世田谷各所をご案内いただきましたが、その途中で、東宝撮影所も通りました。ゴジラが門の前にたち、おくにはモスラが、そして壁には「七人の侍」が。
なるほど、映画スターの多くが世田谷に住むわけだ。


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昨日は、社会福祉法人「ふきのとうの会」の平野覚治代表のご案内で、「老人給食協力会ふきのとう」の発祥の地から現在の最新の施設まで、たくさんの施設や活動を見せていただきました。
私が世田谷に住んでいたのは大学1,2年生の時ですから、もう35年ほども前になります。当時と比べると世田谷の大変貌ぶりに、隔世の感がありました。


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野上弥生子さんの生家は臼杵では有名な「フンドーキン醤油」らしいです。名家の生まれなんでしょうか。そして東京で住んでいた「成城の家」が、はるばる臼杵に移築されていました。おしゃれな、どこか西洋童話風の家ですね。これは、探すのに手間取りました。迷路のような細い道を入っていって、中学校のうらにあります。残念ながら、予約しないと見学できないようです。(ついでながら、野上弥生子の別荘の書斎が、軽井沢高原文庫に移築されています。これは常時、見学できます。)


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臼杵というのは、何度行っても良いところです。キリシタン大名・大友宗麟が築城したようです。野上弥生子生誕の地でもありますね。映画「なごり雪」ではノスタルジーに満ちた町として描かれました。今や、ちょうど良い具合に古びて、ノスタルジックでありながら、まだ寂れていないというか、懸命に町おこししている若い人たちがたくさんいる、という印象ですね。


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11月には竹を灯明に使った町づくりイベントが九州各地で開かれています。これは里山を手入れする人が減って、竹が繁茂し、山が荒れてきたので、竹の伐採とその有効利用の一挙両得をめざした秋祭りということでもあるようです。大分だと臼杵、竹田、日田などが有名ですが、この週末は、うすきの「うすき竹宵」に出かけてきました。これは力が入っています。古くて情緒あふれる二王座周辺が、竹の灯明に包まれます。


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11月16日の福岡ユネスコ協会シンポジウムに向けての事前の予習というか、参加者の著作を読んで勉強しています。
まずは木村草太さんの『憲法の創造力』
写真からみると、見るからにとんがっているラディカルな人のように見えたんですが、読んでみると、意外におとなしい。
「憲法の創造力」というのは最後のほうに出てくるのですが、え、それだけか・・・というような意外性もありました。
もうちょっと読んでみないと。
お次は中島岳志さんたちの『脱グローバル論』(講談社)
面白いですね。じつに面白い。
内田樹、中島岳志、冴えていますね。
猖獗を極めた橋下維新の会や新自由主義への、まっとうな批判。
こんこんと湧き上がるキャッチなスローガンやフレーズ。そうだそうだと、すいすい読めてしまう。
でも、こういうワンフレーズ批判だけで満足していてはいけないので、もうすこし腰の据わった他の著作も読んでみよう。


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先日はライトアップ場所の半分も行けなかったので、今夜も「博多ライトアップ・ウォーク」に行ってきました。今回は、廃校になった冷泉小学校でのプロジェクション・マッピング(いま流行なんですね)、山笠の本拠地・櫛田神社、それと黒田家の墓所のある東長寺です。今回は行ってみると東長寺のライトアップが見物でした。でも、写真にとると、なんだか人工的に見えてしまって、実物とはちょっと違うなぁという写真の出来ですが・・・。


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