卒論題目検討会
きょうは4年生全員が集まっての「卒論題目検討会」の日です。卒論は、これまで、学校システムの中で、ずっと受け身で教えられるだけの存在だったものが、自分からテーマを立て、自分で調べ、リサーチし、その材料で自ら考え、そして書く、という能動的な存在に変身していくべき貴重な一年間です。
近年、卒論を課さない大学や学科もふえているようですが(じっさい教員の側の負担も並大抵ではない)、卒論があるからこそ、大学は大学として高校までとはまったく違った存在になっているのだと思います。やはりこれこそ、生徒から学生へ、そして独立して自ら学び、考え、書ける人間へと大成長する貴重な経験だと言えます。
卒論に取り組むということは、学ぶだけの受け身の存在から、何かを生み出していく能動的な存在へと自分を変えていく修行でもあるわけです。「修行」ですから、まずは気持ちの切り替えが必要ですし、これまでの自分とサヨナラするくらいの「覚悟」も必要なのです。しかもこれがマラソンのように長期にわたる、なかなかの苦行・荒行であることを、学生はなかなか理解できません。
ようやく理解しはじめた頃には、すでに締め切り日がひたひたと近づいてきています。秋から冬にかけて非常に苦しい時がやってきます。マラソンと同じようにゴール前がいちばん苦しい時期になります。がんばってもがんばっても書けない、しだいに自分に自信を失って、追いつめられて泣きそうになる学生も出てくる頃なのです。


きゅうに日が落ちるのがはやくなった。冬の寒さが近づいている。

きゅうに日が落ちるのがはやくなった。冬の寒さが近づいている。

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