社会学に進学してきた学生への入門編としての演習、毎年いろんな工夫をしています。なかなかうまくいなかいことが多いのですが今年はどうでしょうか。今年は16人を4グループに分けて、対抗戦のような形にしてリサーチとプレゼンテーション技術を競いあうグループワークを始めました。お題は、少子化原因と対策を若者目線でリサーチして対案をつくる、という課題です。先日は、その第一回の発表会。
初回にしてはなかなか良いのですが・・・。いくつか気になったのでアドバイスをしました。
第1、リサーチし始めたばかりなので仕方ないところもありますが、役所のやっている少子化対策を列挙して、それを批判するという「消費者目線」や「クレーマー目線」の発表では物足りない。第2、少子化を危機と煽り立てるマスコミの論調が逆効果では、という報告もありました。新聞やテレビを見なくなった若者に、ほんとうにマスコミが影響力を発揮しているのでしょうか? カッツやラザースフェルドらの古典的な「マスコミュニケーションの二段の流れ理論」は、現在の若者にも妥当するのか、考察してほしい。第3、外国の少子化対策と比較して、こうすべきだ、児童手当、子ども手当を増額すべき、という提案もありました。でも、ああしてほしい、あれもやって、これもやって、という受動的な要求型で物足りません。若者による若者目線の若者らしい対案がほしいね・・・。などなど、ちょっと辛口のコメントになってしまったかな。


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