熊本大地震のあと、障害者の避難所となっていた熊本学園大学を、東京大学被災地支援ネットワークの方々とともに、訪問してきました。すでに多くの新聞記事などで紹介されていますが、中心となって奮闘された社会福祉学部の花田昌宣先生がすばらしい対応をされてきたのだということに、あらためて感銘を受けました。短時間ですがお話しをうかがいました。3.11の時にも学生をつれて現地に入り、「危ない」「学生の安全が確保できるのか」「かえってじゃまになる」などと言われた苦い経験から、今回の避難所も、管理主義的な「正論まがい」「正論もどき」にならないよう配慮されたそうです。たとえば「受付名簿」で管理して「ペットやアルコール禁止」としている避難所が多いなか「それではかえってストレスフルになる」と対応されました。ルール過剰をいましめ、できるだけ「ルールなし」でやろうとされたそうです。これは危険がある災害時、組織の論理としては、とても難しいことだと思います。でも、「人がいることが安心感につながる」。自発的に医師や看護師や教員たちが交代ではりついたそうで、学長や理事長も毎日を避難所に顔をだし、自発的に支援してくれる体制ができたそうです。他の大学と比べてはいけないのでしょうが、システムやルールではなく、このような深い経験に裏打ちされた「達人」のようなリーダーがいて、はじめてこのようなことが可能になったのだということに、深い感銘を受けました。


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熊本学園大学入り口近くの14号館が、避難所になっていました。最新の建物でバリアフリー、ここを開放したのですから、すごいですね。

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受け入れの中心となった花田先生にお話をうかがいました。じつに見事な運営をされたと思います。

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