きょうは、九州大学・伊都キャンパスでの、新1年生のための「社会学入門」の授業の初回でした。割り当てられたのが200人の大教室だったので、何人くるかわからず、ちょっと、どきどきしながら教室に行きました。大教室に学生ぱらぱらだったら、ちょっとがっかりだな……。でも、行ってみると、私が教室に入っていけないくらい学生が来てくれていました。教室のキャパをはるかにこえて400人以上の受講生がつめかけていました。座席は満席のうえ、通路や壁際にも学生があふれていました。教壇横にも学生がすわりこむというのは、九州大学に赴任して21年になりますが、初めての経験でした。うれしいなぁ……でもちょっと残念だなぁ、教室のキャパシティの関係で、受講生を絞り込まないといけないから。
約40分ほどパワーポイントを使って今学期の授業の概要と計画を話しました。そのあと感想と自己紹介を書いて提出してもらって授業を終えました。そのあと、それを読んで、受講生を絞りこむことになりました。400枚以上の感想文を、ティーチングアシスタントとともに、二人でダブルチェックしながら、2時間半かけて、全部読みました。どれも力作(?)ぞろいなので、読むのに時間がかかりました。けっこう苦労して絞り込み半数以下の200名に受講許可決定をしました。明日、学生掲示板に掲示されるはずです。せっかく入試を突破したあと、再び受験させたみたいで申し訳ないかんじです。あすは「合格発表後の合格発表」みたいな感じになると思います。なんだかもったいない話ですね。
何で、こんなに受講生が殺到したのか。理由は、ほぼ推測できます。1年生の選択必修科目の中では、水曜日の午後という、受講しやすい時間帯。それに、法学や政治学、経済学や理科系科目にくらべて、何となくゆるくて何でもありのイメージの「社会学入門」。加えて、私の書いた講義概要に、現代社会を考える、少子・高齢化や「家族」の困難、「地方消滅」などをテーマにする。そして、おそらく決定打が、グローバル化の中でのテロリズムやテロとの戦いを考えるための材料として映画「ゴジラ」や「シン・ゴジラ」「エヴァンゲリオン」や「風の谷のナウシカ」を取り上げる、と書いたからでしょう。おそらくそうなんですが、こちらは、まじめに深く取り上げるつもりなのです。準備はもう何ヶ月も前からしてきました。パワーポイントは毎回50枚くらい用意します。大教室での授業には全力投球します。授業は楽しく面白いものにしたい。なにより、久しぶりに講義することが、私にとって、とても楽しみなのです。こちらがわくわくしながら講義するのです。
全15回の講義を1回でも欠かすのがもったいなくて、休講も試験もしません。全回すべて講義させてもらいます。成績評価は、出席と毎回提出してもらう感想文です。これでほぼ間違いなく成績評価できます。感想文は、まるでライブの反応をみるようで、どきどきものです。ときどき、真剣勝負でけんかをふっかけてくる学生が出てきます。今日も、ひとりいました。こういう学生はみどころがあります。きっと伸びていきます。間違いありません。
今日も初回なのに、たった40分だけの授業をきいた受講生の感想文が、はんぱなかったです。A4用紙を配布したのですが、びっちりと書き込んできます。これを読むのは、とても大変ですが、とても大きな楽しみでもあります。次回から半分以下の200人に絞り込むのは申し訳ないことですが、おおいに楽しみです。


福岡の桜も、散りつつあります

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