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ジョンズ・ホプキンス大学での思い出。サラモン先生からは、これが私の主著だから、と『Partners in Public Service』にサインをいただきました。長年、この主著にある「第三者による政府」という概念が良く分からなかったのですが、昨年、その含意について思いを巡らせ、私なりの解釈に到達しました。なんだか長年にわたるサラモン先生からの宿題に答えることができた気分でした。今年3月に上梓した著書『21世紀の《想像の共同体》』のあとがきにも、謝辞として、そのことを書いたばかりだったのですが……


サラモン先生の突然の訃報に驚きました(8月20日に78歳で亡くなったそうです)。出口正之さんに紹介状を書いていただいて、ジョンズ・ホプキンス大学に滞在したのは、21年前になります。3月、マグノリアが咲き乱れるキャンパスに到着してサラモン先生にお会いしました。世界中から、とくに東欧や旧ソ連から、NPOを学ぶ留学生が来ていました。ボルティモアは全米でも有数の犯罪率の高い町として有名ですが、郊外にあるジョンズ・ホプキンス大学は別天地でした。大学周辺の住宅地を散歩するとその美しさに魅了されました。夕方ボルティモアのダウンタウンからバスに乗って大学に帰ろうとすると乗客はすべて黒人、しかも巨大な人たちでした。おそるおそる話しかけてみると、とてもシャイで物静かな人たちだったことを印象深く思い出します。


マグノリアの花咲くジョンズ・ホプキンス大学キャンパス