「シン・ゴジラ論」で加藤典洋氏が言及していた「新世紀エヴァンゲリオン」における「使徒」の原型は「台風」であるという説。
どこに出ているかというと加藤典洋・多田道太郎・鷲田清一の鼎談本『立ち話風哲学問答』(朝日新聞社, 2000年)です。もう17年も前の本なんですね。多田道太郎さんはもうお亡くなりになっています。
この本、毎回、ひとりがお題をだして、三人がそれについて語り合う。「新世紀エヴァンゲリオン」というお題を出したのは加藤典洋さん。一晩で26話ぜんぶを観たという。他の二人は、さすがについていけず、途中でリタイアしたらしい。
加藤さんによると、当時の学生は、全員がエヴァンゲリオンを観ていたという。そしてそこから何事かを引き出していたという。今もそうなんだろうか。
私は、これまで「エヴァンゲリオン」を見たことがなかったので、昨年、NHK・BSで「新世紀エヴァンゲリオン」が毎週、再放送されているので、少しずつ見ている。終わりに「エヴァ噺」というのがあって、今の芸能人が、いかに熱心にエヴァンゲリオンを見ていたかが語られる。
さて、使徒のことですが、ラジオの気象通報で「東経百三十五度四十分北緯二十一度二十五分の海上に大型台風が発生、現在勢力を増しながら北北西の方向より接近中」という感情や抑揚を付けずに放送される。あぁ、そっくりだ。綾波レイの語りも、ラジオの気象通報が原型だったのか。


使徒と天使は違うものだから、この英語はちょっとおかしい。

Share →