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FM番組の「村上ラジオ」が毎月放送されるようになりました。30年前には「TVもラジオにも一切出演しない人」でしたけれど。さて今回は「クラシック音楽が元ネタになっているポピュラー・ソング特集」でしたが……驚いた話がいくつもありました。まず、ボロディン歌劇からの「韃靼人の踊り」が英語では「Stranger in Paradise」だということ。そこまでならまだしも、この曲をもじってジム・ジャームッシュが「ストレンジャー・ザン・パラダイス」という映画を作りました、と言うのだけれど……本当なのかな⁉ この映画、観たことがありますが、まさかのボロディン発、ポピュラー・ソング経由、ジャームッシュ行きとは!


ネット上で期間限定の「村上さんのところ」というのが始まっているらしい。村上春樹のコアなファンである奥さんは、さっそく、質問を送ったらしい。3万通以上の質問がきたというから、採用されたのかどうか。でも、安西水丸が亡くなって、違う人が絵を描いているけど、どうも、しっくりこないなぁ。


村上さんのところ

村上春樹さん、ノーベル文学賞、残念でしたね。
さて、事前に新聞社から依頼されていた、受賞についてのコメント、短時間で書いたもので、不出来ではありますが、お蔵入りさせてしまうのも、ちょっと心残りなので、新聞社エディット・バージョンでお目にかけることにいたします。(じっさいにはさらに縮小されたものが掲載される予定でした)。

 「村上春樹さんの作品は、物語の力の復活を、私たちに確信させてくれた。それが全世界の若者たちの心をつかんだ理由でもあり、ノーベル文学賞受賞の大きな理由でもある」。そう語るのは九州大大学院教授の安立清史さん。村上作品が支持される理由について「外側の世界にドラマがあった冷戦までの時代から、私たちの内面にこそ深いドラマのある時代への転換を深くとらえたから」とみる。「『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』がその典型。不自由で抑圧された現実世界から脱出することに解決があるわけではなく、この現実の中にとどまりながら深く内面世界を潜水していくことが、これまでにない新しい世界への入口になるのではないか、というサプライズな結末を提示して大きな論議をよんだ」と分析する。
 「『物語』に乗船していくと、いつのまにか潜水して、内面の隠れていた別世界へと導かれ、そこで、これまでになかった世界と自分との和解の糸口が与えられる。そういう不思議な肯定感のある物語を紡いできた。ノーベル文学賞に値する世界文学を、私たちは身近にもっていることを喜びたい」。

(写真は2005年、ボストンに暮らしていたときにマサチューセッツ工科大学で見かけた村上春樹の講演会のお知らせです。日本では人前にあらわれませんが、海外だと、けっこう人前で話しているようです)。


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村上春樹、『海辺のカフカ』の図書館
今年もとれなかった村上春樹のノーベル文学賞、残念でしたね。
ところで2007年、神戸にあるこの図書館を訪れました。『海辺のカフカ』の図書館のモデルです。
残念ながら、当日は閉館日で、中には入れませんでしたが。
とっても雰囲気のある図書館ですよね。