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友人の大澤真幸さんが『自由という牢獄』により「河合隼雄学芸賞」を受賞されました。その授賞式のもようなどが発表されています。
http://www.kawaihayao.jp/ja/prize/prize-868.html#more-868


大澤真幸さんの受賞のことば「探偵小説の探偵小説のように」では、「とりわけ私にとって嬉しいのは、この賞には他の学芸賞にはないユニークな点があるからだ。(中略)河合隼雄学芸賞の場合、こうした一般的な基準に加えて、物語性という観点が入っている」と述べられています。 そして、「真理は、常識を越える真理は、必ず〈物語〉の顔をしている」「寓話のようなかたちでしか分節できない真理の次元がある」「探求は、物語のように展開していかなければ、深化しない」とも述べられています。(河合隼雄財団ホームページより)


河合隼雄 大澤真幸

土曜日の「東京自由大学」。小さな自主運営のセミナーのようなものですが、大澤真幸くんの講演「プロテスタンティズムの倫理とサッカーの精神」でした。おりしもW杯、ちょうどブラジルとコロンビアとの死闘のあとでした。M・ヴェーバーの話のまえに、いきなりサッカーと「不思議なキリスト教」との関係でしたね。サッカーは英国で発祥したらしいですが、いまや世界でもっとも人気のあるスポーツです。オリンピックをはるかに超える人気だそうです。しかし、西ヨーロッパと南米が強い。たしかに、イスラム圏でも仏教国でも、サッカーの強い国はない。さらに、プロテスタントの強いアメリカでもあまり盛んでない。さてそこが不思議だ、という話から、サッカーとキリスト教との不思議な縁の全面展開でした。おもしろかったなぁ。



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東京自由大学
東京神田に、NPO法人・東京自由大学というのがあります。
先日、神田の路地裏のビルの一室にあるこの小さな「大学」で、社会学者・大澤真幸さんのゼミ(というか講義)に出席してきました。
大澤真幸さんは、じつは、大学時代の同級生で親友です。現在、もっとも活発に言論活動をしている社会学者のひとりだと思います。
311後の日本社会についても活発に発言していますが『夢よりも深い覚醒へ―3・11後の哲学』(岩波新書)などは、私の演習でも取り上げてじっくりと読みましたが、じつに多くのことを考えさせてくれるものだったと思います。
小泉時代の郵政民営化選挙、前回の民主党政権奪取の総選挙とくらべて、今回の選挙でなぜ投票率がこれほどまでに低かったのかについて、じつに卓越した分析を話していました。前回2回の総選挙は、実質的に私たちの生活の根幹に関わる本質的な問題ではなかったので、安心してして「エレベーターの閉ボタン」をみんなが一所懸命押すように、投票した。それにたいして、今回の選挙は、実質的な選択ができる「自由」を与えられたにもかかわらず、私たちはこの「選択」のまえに「ひるんでしまった」。喩えていえば、生活習慣病にかかった私たちが「いずれ、生活を変えなければならない」ことは分かっていても、すぐに生活習慣を変えろと言われると、「きょうからなんて、いきなりできないよ」「いずれするよ、いずれ」とかえって猛反発したのではないか、と分析していました。ほんとうに、そのとおりですね。


東京自由大学

  著名な社会学者・大澤真幸さんが来福、福岡ユネスコ協会で講演されました。福岡ユネスコ協会

福岡ユネスコ文化講演会を開催しました
 〈未来〉との連帯は可能である。しかし、どのような意味で?」

2012年6月30日、福岡市のレソラNTT夢天神ホールにて、社会学者 大澤真幸おおさわまさち氏を講師に文化講演会を開催しました。

3・11東日本大震災の後、日本を将来どのような社会に生まれ変わらせていくかを考えていく際に重要な課題となっている、今まだ生まれていない他者が作りだす〈未来〉との連帯という問題を中心に、大澤社会学の現在点を語っていただきました。