From the monthly archives: "3月 2014"

埼玉県のNPO法人第1号、埼玉県飯能市にある「ぬくもり福祉会たんぽぽ」に行ってきました。ここは全国でもトップクラスの介護系NPOです。とてもパワフルなリーダー桑山和子さんにもお会いしてお話しをうかがってきました。今年はNPOの現場に詳しい市民協の田中尚輝さんとともに、ボランティアの30年、NPOの20年、介護保険の15年を振り返って今後を考える共著の本の企画を進めていて、その取材を重ねているのです。このNPO「たんぽぽ」、ソーシャルファームというユニークな社会起業を実験していて、昨日はその研修会もありました。


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名前がちょっと可哀相な気もしますが、このオオイヌノフグリ、早春の青い宝石のようですよね。春の光を浴びて青々と小さく輝くさまは、ほんとうに春がやってきたなぁと感じさせますね。マクロレンズでぐぐっと寄ってみると、小さな花の中にも、しっかりとした芯のようなものを感じますね。きょうは陽光が差しているのですが、風は冷たい。まだまだ早春ですかね。


おおいぬの

おおいぬの2

おおいぬの3

午前中から〆切りに追われて3時間ほど図書館に籠もっていたら、机のまえに座り続けるのが嫌になりました。そこで息抜きに大学周辺を散歩してマクロレンズで春の草花を撮影してみました。春先の草花、けっこう咲き始めています。まずは、ホトケノザ。アップでぐーんと寄ると、たしかに仏様が座っているような形の花です。こういう花はマクロレンズでないと撮れないと思います。

(ぐぐぐっとさらに寄ると花にきた蚊でしょうか、それまで映っています)


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文学部では、定年退職される教員の送別会を、格式のある料亭などで行ってきました。教員は毎月けっこう高額な積立をしていて毎年の忘年会と送別会を行っています。私などは、これが博多・福岡の有名な料亭に足を踏み入れる唯一の機会です。さて、今年は大名にある料亭「稚加栄」でした。宴もたけなわになると、来年はだれ、再来年はだれ、などとみんな数え始めます。
送別会というのは生前葬みたいなものですね。万感の思いをフォーマルな「儀式」として制限しないとあふれ出てしまいますそうです。みなさん、淡々とお別れされていきます。


文学部1

文学部2

文学部3

3月4日は、九州大学文学部社会学科合同の卒論報告会でした。あいにくインフルエンザが流行しているようで出席できない4年生もいましたが、無事、報告会も終了。今日の卒業判定教授会にかかることになります。これで卒業は、ほぼ確定でしょう。みなさん、ごくろうさま。


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おや、もういつのまにか足下に春の気配が近づいている。九州大学・箱崎文系キャンパスにて。


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大学は「最終講義」と「送別会」の時期ですね。それが終わると学生を送り出す「卒業式」ですね。
年齢もあるのでしょうか。このところ「最後の授業」とか「最終講義」とか聞くと、なんだかどきっとするようになってきました。
そこでアルフォンス・ドーデの「最後の授業」、気になって読み返してみました。
数年前、ドイツからフランスへレンタカーで一人旅したことを思い出します。ドイツのフライブルクからフランスのコルマールへ向かう時にライン川を超えました。独仏国境です。国境とはいっても、大きなライン川と、道路に線が引いてあるだけだったと思います。とくにパスポート・コントロールも税関も何もありません。ノンストップでどんどんクルマは通りすぎてゆきます。しかしその周囲はしばらく町も建物もなく、ただ森と田園地帯が広がっていました。ああ、これがあのアルザス・ロレーヌ地方なのだと思ったのです。そう「最後の授業」の舞台となった地です。
「最後の授業」。昔は小学校の国語の教科書には、かならず載っていたように思います。アルフォンス・ドーデの有名な短編小説です。ドイツ(というかドーデの小説ではプロシアです)に占領されたフランスのアルザス地方の小学校で、明日からフランス語の授業が出来なくなるという日の話です。教師は「今日が最後の授業です」とおごそかに語り、子どもは、あぁ、いままでなんで真面目に授業を聞かなかったのだろうと深く後悔する話です。これ、今から考えてみると、子どもの側に立った話ではなく、教師の心を投影した話だったんでしょうね。この話は、とても強く教師の心を打つので、長年、教科書に採用されつづけてきたのでしょう。教師になってみると、本当に、教師と生徒の心が切実にひとつになるような、こんな「最後の授業」をしてみたいものだとつい思ってしまうものですからね。
それはさておき、この話、いまはどの教科書にも載っていないらしいです。時代は移り、フランスの自民族中心主義の色濃い、このような話は「政治的に正しくない」のです。偏ったナショナリズムの残滓として教科書からは一掃されたらしいです。なるほど、たった30年くらいのうちに、こんなに評価も逆転してしまうものなのでしょうか。
かえって興味をそそられて「最後の授業」読み返してみました。ポプラ社から出ている南本さんという人の翻訳です。
正直いってのけぞってしまいます。たしかにこれほど臆面もないナショナリズムの全面展開はたいへんな時代遅れだという感じがしました。「フランス語は世界中でいちばん美しい、いちばんはっきりした、いちばんしっかりしたことばである」とアメル先生は力説するのですね。そして子どもたちも涙ながらに、それをしっかりと心に刻みつけるのですね。ドイツへの敵意とともに。
さて、困ったなぁ。これが「最後の授業」の実体だったのか。授業の最後にやってくるのは、こういう敵意に満ちたナショナリズムだったのか。でも、追いつめられた人びとが、最後によりどころにするのは、こういう悲劇的な状況の中での自己美化、自己劇化なのかもしれないな。いまのウクライナとかロシアに似てくるな。日韓、日中関係でナショナリズムが吹き出すと、なんだか日本も雰囲気が似てきたな。・・・というわけで、まだしばらく「最後の授業」はしたくないな、という気持ちになりました。


これがドーデの『最後の授業』

これがドーデの『最後の授業』

ライン川をわたる

ライン川をわたる

 

ラインは広いか美しいか?

ラインは広いか美しいか?

フランスに入るとコルマール。どことなくドイツっぽい雰囲気

フランスに入るとコルマール。どことなくドイツっぽい雰囲気

美しい小さな町・コルマール この町には有名なグリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』があるのだ

美しい小さな町・コルマール
この町には有名なグリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』があるのだ

 

先日の報告会のあと、西日本短大の西川先生と対談形式で報告会のまとめをしました。西日本短大の学生は2年間という凝縮された時間の中でぐんぐん力をつけていることに驚きました。すばらしい発表でしたね。また九州大学の学生たちはフィールドワークの中で様々な方からお話しをうかがうと、聴けば聴くほど分からなくなるという「悩む力」をつけてきたのではないかと思います。「社会」というのは簡単には「分からないものだ」、ということが「分かってきた」のではないかと思います。


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天神の西日本新聞会館で行われた「はかた夢松原の会」の報告会のあと、関係者や学生たちと福新楼での打ち上げパーティでした。西日本短大と九州大学の学生たちが混じって語り合っています。学期中はなかなか交流する機会が少なかったのですが、こうして毎年、交流できるといいですね。


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学生打ち上げ2

氏福

福岡の春を告げる「シロウオ」。海からのぼってきて室見川には、シロウオ漁の「簗場」が立っていますね。さて、これが「白魚」です。あんまり白くはありませんね。この時期、送別会などで料亭にいくと、必ず出てきますね。これをポン酢とともにナマでごっくんと呑み込むとおいしいのだと言います(ごっくんと呑み込んでしまうのだから、私には味は分かりませんでした)。外国人教師の方々は、これがどうしてもできなくて、残酷だと、いやがっていましたね。
この写真、福岡・赤坂の某有名な居酒屋のまえにて(この店は『太田和彦の居酒屋味酒覧』に出ていて、福岡ではナンバーワンとか。行ってみたいと思っているが、なかなか行く機会がない。どなたか行ったことのある方はいらっしゃいませんか。「さきと」と言います)。


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天神の西日本新聞会館・福岡国際ホールで開かれた「水と緑とまちづくり」報告会。無事、終了しました。九州大学と西日本短大の学生たちもしっかりと報告することができました。九州大学の学生報告は、社会調査実習の成果報告を兼ねていました。まだ報告書のほうは途中なので、月末までに完成度を高めていきたいと思います。でも、あんまり添削しすぎると、学生の報告書でなくなってしまうかもしれないので、さじ加減が難しいところです。


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学生報告会

はや桜満開なのか。天神の西日本新聞会館で行われた「はかた夢松原の会」の報告会のあと、福新楼での打ち上げパーティへ移動する途中、警固神社の境内でびっくり仰天の「川津桜」の満開状態。福岡では、はやくも桜満開なのか。はやざきの桜とはいえ、ちょっとびっくり。それにしても、なんだか早すぎるなぁ。関東では再び雪予報がでているし、春の気配はまだなのに、ちょっと場違いな感じ。


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