From the monthly archives: "10月 2012"

京都女子大学・公開講座に出演します
2012年年10月20日(土)13:00~16:30、京都幼稚園文中ホールにおいて、京都女子大学・生活福祉学科公開講座『近未来・超高齢化する都市部の生活セーフティネット』を開催します。講師として北九州市立大学の楢原真二教授、九州大学大学院の安立清史教授、京都市の門川大作市長をお招きし、本学の山田健司教授も参加しながら、講演及びパネルディスカッションを行う予定でおります。一般の方々に向けた公開の講座です。


社会学3年生の社会調査実習で、8月に行政版が、国土交通省・福岡国道事務所にでかけて所長・副所長さんたちへのインタビュー調査を行いました。そのことが、国土交通省・福岡国道事務所のニュース(ふっこくニュース)で写真入りで紹介されています。



アール・ヌーボーの町、パサージュの町
「アール・ヌーボー(フランス語: Art Nouveau)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐に亘った。第一次世界大戦を境に、装飾を否定する低コストなモダンデザインが普及するようになると、アール・デコへの移行が起き、アール・ヌーヴォーは世紀末の退廃的なデザインだとして美術史上もほとんど顧みられなくなった。しかし、1960年代のアメリカでアール・ヌーヴォーのリバイバルが起こって以降、その豊かな装飾性、個性的な造形の再評価が進んでおり、新古典主義とモダニズムの架け橋と考えられるようになった」(ウィキペディア)とあるが、こんなものではない。もっともっと豊かで、それを見た者をぐぐぐーっと引きつける魔力のようなものをもっている建築・インテリア芸術だろう。プラハは、まさにアール・ヌーボーの町なのだ。

そしてそこにひそむ「パサージュ」とは。

「パサージュ(passages)とは、19世紀以降のパリにみられる、ガラスのアーケードのついた歩行者専用の商店街のことである。もともと、「パサージュ」とはフランス語で、「通過」や「小径」などをあらわす。パサージュの起源は、1786年にパレ・ロワイヤルの庭園を分譲して店から賃貸料を得た。歩道の整備が進んでいなかった時代に、パサージュは歩行者にとって快適な場所として成功をおさめ、19世紀を中心に建設が流行した」(ウィキペディア)とあるが、パサージュが今日、有名なのはヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』があるからだろう。そしてプラハは、まさに、アール・ヌーボーの町であり、かつ、パサージュが美しくある町なのだ。

 


 


福岡タワーからの博多湾
昨晩、九州大学・社会学同窓会が福岡タワーでありました。タワーはもう24年になるといいますが、私ははじめてタワーの上までのぼってみました。博多湾が眼下に一望のもとに見渡せ、なかなかの風景です。



ボストンで乗っていた自転車
facebookをみると、大学時代の同級生たちがものすごく自転車フリーク、ものすごく自転車にねっしん、なのでびっくりしています。みんなヘルス・コンシャスを飛び越して、体力的にはスーパーマンみたいになっています。すごいなぁ。
思えば、私も7年ほど前、ボストンの中心部バックベイに住んでいた時、クルマは持てないので、マウンテンバイク自転車を買いました。そしてボストン中をいろいろ走り回っていました。バックベイからチャールズ河をわたって、MITやハーバード大学イェンチン図書館まで毎日のように通っていましたし、ボストン・シンフォニーやボストン美術館にも自転車で行きましたね。そして自転車に関して一番の思い出といえば、ボストン・ハーバーからでる高速艇に自転車を乗せて、ケープコッドまで渡って、ケープコッドの砂浜を一周してきたことですかね。ケープコッドは、ボストン人にとってあこがれの避暑地で、東京人にとっての軽井沢みたいな感じの町なんです。これはその時の写真です。

*ケープコッドというのは、ヨーロッパからアメリカにやってきたピルグリム・ファーザーズが最初にたどり着いた歴史的な場所(半島)です。ジョン・F・ケネディ一家の別荘があることでも有名(別荘は、正確にはちょっと南のハイアニスにあるんですが)。




村上春樹、『海辺のカフカ』の図書館
今年もとれなかった村上春樹のノーベル文学賞、残念でしたね。
ところで2007年、神戸にあるこの図書館を訪れました。『海辺のカフカ』の図書館のモデルです。
残念ながら、当日は閉館日で、中には入れませんでしたが。
とっても雰囲気のある図書館ですよね。


NHK・BSプレミアムで世界遺産プラハ城の番組をやっていました。ついこの間、いったばかりのプラハ城だったので、興味深く視ましたが、やはり人によって視点は異なるもの。私がプラハ城やその周辺でたいへん興味深いと思ったところは取り上げられておらず、あんまり興味関心が持てずにスルーしたところが大きく取り上げられていたりして、まあ、こんなものかな。でも、やっぱりプラハ、すてきあ街ですね。城とか貴族の館とかより、むしろ屈折にとんだ庶民の街角のほうに、より世界遺産にふさわしい歴史の奥行きを感じましたね。


カレル橋の手前から、対岸のプラハ城をのぞむ

有名なモルダウ河にかかるカレル橋

カレル橋のたもと、モーツァルトがやってきて、この教会のパイプオルガンを演奏したという。

北九州アジア太平洋アクティブ・エイジング会議2012に参加します。
九州大学社会学科では、小川全夫九州大学名誉教授が中心となってすすめ、安立清史九州大学教授も長年かかわってきている「アジア太平洋アクティブ・エイジング会議(ACAP)」が、今年は北九州市の「北九州国際会議場」で開催されるので、それに参加して、ハワイ大学、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、などからの参加者と国際交流を行うことになりました。九州大学から北九州市へ向けてバスを準備します。詳しい内容やスケジュールなどは次を参照して下さい。
http://aabc.jp/acap/


鶴見俊輔シンポジウムの記事(2012年10月10日)
2012年10月10日付け朝刊に、9月29日に行われた福岡ユネスコ協会の「考える人 鶴見俊輔」シンポジウムのことが記事となって掲載されました。司会をつとめた私の写真も掲載されております。


就職氷河期と言われるこのご時世、社会学の学生でも、公務員・行政職志望が増えている。聞いてみると、公務員なら結婚しても出産しても働き続けることができる、安定した職場だ、男女差別がない(少ない)、全国各地を転々とするような転勤がない、などというところが志望動機のようだ。たしかに職場の条件として、こうした長所のある職場だろう。でも、それだけでけか。そもそもなぜ公務員を志望するのか、公務員としてやってみたい仕事とは何なのか、そういう「仕事」としての側面はほとんど考えられていない。公務員の仕事について何ら具体的なイメージなしに、職場条件としての公務員だけで志望し、やりたい仕事のイメージもなしに公務員になっていってはたして良いものか。そういうことは、公務員志望の諸君には、よくよく考えていただく必要がある。
 さて、紹介する大谷信介編著の『これでいいのか市民意識調査』(ミネルヴァ書房)は、こうした公務員の仕事の内容について考えるうえで、たいへん示唆に富む。公務員志望の社会学学生にとっては「必読」の書である。
 本書において、大阪府内の多くの自治体の行った「市民意識調査」を収集・分析して、そこから自治体の行う市民意識調査の問題点をえぐりだしている。読んでみると、これはスリリングであり、エキサイティングであり、なるほど、そうだったのか、たしかにそうだ、というやんやの喝采であり、これはいかん、これから公務員になる学生には、こういう役所の実態をしかと認識して、こうした現状を打破するために、社会学や社会調査をもーれつに勉強して、役所を内側から改革していっていただきたい、とせつに願うようにさせる本である。
 私にも、福岡県下のいくつかの自治体のアンケート調査を、委員として手伝った経験がある。その経験から言えば、まさに、大谷さんのこの本での経験は、福岡県でもあてはまり・・・おそらく全国の自治体(かつては3300以上あったが、現在では・・・)のほとんどすべてであてはまる実態ではないだろうか。
 ということは、おそろしいほどの税金が、まったくムダな調査のために費やされている可能性があり、多くの貴重なデータが死んでいる可能性があり、そのために自治体の施策や方向性が歪んでいる可能性がある、ということである。
 これは重大事だ。だったら自治体は、市民意識調査などやめてしまえ・・・とはならない。
 そうではなくて、アンケート調査や社会調査や統計や分析に、もうすこし深い知識と見識とスキルをもった学生が、自治体職員となってがんばれば良いのである。そうすれば、現在の自治体は、飛躍的に大進歩する・・・とはすぐには言えないまでも、だいぶましになるのではないだろうか。
 という意味において、この書は、社会学学生、とくに公務員志望の社会学学生、またこれから社会調査実習に入る学生にとって「必読」の書であり、この書をてこにして、ぜひ社会学や社会調査実習に力をいれて、そのうえで公務員になっていってもらいたいとせつに願わずにはいられない本なのである(べつに公務員になることを薦めているわけではありません。でも社会学学生の三分の一くらいが公務員志望になっている現状では、せめてこの本くらい読んだうえで公務員になっていってくれよ、と願うばかりです)。


バリ島の棚田で見つけた昆虫
NHKのワイルドライフというBS番組でバリ島の棚田を紹介していた。世界屈指の美しい棚田と里山。ウブドには何度か行ったけれど、あそこは素晴らしい風景、棚田とか里山とか、ケチャなどの民衆芸能とか、世界遺産とでもいうべきものがたくさん残っているマスト・ゴーの観光地ですね。さて、ここに4年前滞在していた時に、現地のガイドを雇って、棚田ツアー(こういうネイチャーツアーがあったんだ)に出かけたときの写真を。急坂を下りていって棚田に入る。そこは厳重に管理されている田んぼなので、つねに現地住民の監視の目が光っているので、観光客が一人ではいることはできませんね。現地のガイドといっしょに入ったから良かった。また現地人がついてないと入ったとしても迷子になってしまいます。そこでみつけた仰天もののうつくしいバッタ。こんなにカラフルなバッタをかつて見たことはありません。また、これまた美しく輝くハムシ。これは昆虫図鑑にもよくのっている美しいハムシですね。


花のマクロ
花はマクロレンズでぐぐーっと寄ると、まったく別の風景が見えてきて、花のマクロ写真は面白いです。最近、ケイタイで写真とる人が多いようですが、やはり近くに寄っての接写には一眼レフ、それもマクロ・レンズでないと。たとえば、アサガオやヒマワリも、こんなに近寄るとまったく別の表情を見せてくれるんです。けっこう面白い世界がありますよ。


 

9月中旬、奄美大島の秋名にアラセツ行事、平瀬マンカイを見に行った時にみつけた大きなオカヤドカリ。ちょっとコワイくらい大きかった。でもブルーが美しい。調べてみると、オカヤドカリは、国の天然記念物に指定されているらしい。奄美大島や沖縄ではさほど数が少ないわけでもないらしいが・・・。


ハワイの夕方風景
先月、ハワイ老年社会科学に参加した時の写真。夕方、浜辺を散歩していました。ハワイの夕陽や夕焼けは有名だけれど、目にまぶしすぎます。夕陽と反対方向をみると、あれれ、こんなにも長い影ができる。ハワイの夕陽の強烈な強さが分かると思います。9月でも日中は、とても日差しが強くて外を歩き気になりませんでした。夕方5時すぎて、ようやくこんな感じ。


夢の空間、ストラーホフ修道院の図書室
プラハに行った人は、プラハ城までは必ずいくでしょう。でもその先にあるストラーホフ修道院まではなかなか行かないかもしれません。しかしここは城以上に行く価値のあるところです。とりわけその図書室は、すばらしい空間です。


チェコ・フィルハーモニーの本拠地、ルドルフィヌム
残念ながら8月はチェコ・フィルハーモニーの公演はなし。有名なドヴォルザーク・ホールにも入るチャンスがなかった。かわりにおなじルドルフィヌム内のヨゼフ・スーク・ホールでの室内楽のコンサートがあった。ヨゼフ・スークというのも有名なヴァイオリニストだが、彼の名前をとった室内楽ホールもなかなか美しい中ホールだった。こういうホールが夜ごとさんざめくごとくにコンサートをしているのだから、プラハはやはり、名だたる音楽都市である。


ヨゼフ・スーク・ホール

小コンサートのおわったあとで・・・

夢のホール、スメタナ・ホール
私がプラハに滞在した8月上旬、クラシック音楽界はシーズンオフなので、チェコ・フィルハーモニーはじめ、有名な楽団は夏休みだ。しかしプラハでは体制転換後、観光都市としてがんばっているためか、夏休みでも途切れなく有名なホールで夏の小コンサートが開かれている。ためしに町のCDショップなどをのぞくとあるわあるわ、たくさんのコンサート情報が。そこでまず有名なスメタナ・ホールから行ってみることにした。ここは、モーツァルトが指揮棒をふったティル劇場や、チェコ・フィルの本拠地ルドルフィヌム(ドボォルザーク・ホール)と並んでたいへん豪華な著名なホールである。ここでたしか「のだめカンタービレ」のロケが行われたのではないか。


天井の演出がすばらしい

プラハの「新世界」
チェコで新世界といえば、ドヴォルザークの交響曲を思い出してしまう・・・が、それとは違う「新世界」が城のすぐ近くにあった。Michelin Green の地図をみていたら「New World」とあって一つ星がついている。何となく気になって坂道を下っていった。その先は写真のようなどことなく古びた懐かしい感じの街区である。調べてみると
「プラハの新世界は王宮の北西の壁の内側、つまり旧世界の果てにあった。これが出来たのは500年前である。それでいて名前が「新世界」という所にプラハ人独特の皮肉がある」(カメラ評論家のチョートクさんのブログより)とあった。ふうーん。何もないけど懐かしい、ついさまよい込んでいきたくなるところだ。


 

ウ・フレクー
プラハには有名なビアホールがいくつもある。そもそもチェコはビール大国なのだ。ここ「ウ・フレクー」は大衆酒場といった活気あふれる場所。午後おそくに入ったら、もうすでに満員、騒然。相席になった老夫婦はハンガリーから来たという。ここでの飲み方を教えてもらった。ジョッキに入った黒ビールとともにちょっと強めのリキュールを飲むのだという。


大きなダック、とても食べきれない

九州大学・伊都図書館に依頼された推薦図書です。伊都図書館に配架されると思います。


書 名 ・ 叢 書 名 等

著 編 者 名

出 版 社

福祉NPOの社会学

安立清史

東京大学出版会

二千年紀の社会と思想

見田宗介、大澤真幸

太田出版

命題コレクション 社会学

作田啓一、井上俊

ちくま学芸文庫

社会学の歴史

奥井智之

東京大学出版会

社会学

奥井智之

東京大学出版会

現代社会の理論

見田宗介

岩波新書

社会学入門 

見田宗介

岩波新書

逆接の民主主義

大澤真幸

角川書店

ふしぎなキリスト教

橋爪大三郎、大澤真幸

講談社現代新書

自由を考える

東浩紀、大澤真幸

日本放送出版会

定本 見田宗介著作集 Ⅷ 社会学の主題と方法

見田宗介

岩波書店

定本 見田宗介著作集 Ⅵ 生と死と愛と孤独の社会学

見田宗介

岩波書店

定本 見田宗介著作集 Ⅴ 現代化日本の精神構造

見田宗介

岩波書店

定本 見田宗介著作集 Ⅱ 現代社会の比較社会学

見田宗介

岩波書店

定本 見田宗介著作集 Ⅲ 近代日本の精神構造

見田宗介

岩波書店

定本 見田宗介著作集 現代社会の理論

見田宗介

岩波書店